自然保護課です。
5月19日、島々明神線登山道の春のパトロールを兼ねた補修作業が行われました
島々明神線登山道は、松本電鉄上高地線の終点、新島々駅の先、島々宿から島々谷をさかのぼり、徳本峠を越えて上高地へ至る登山道で、ウォルター・ウェストンが初めて上高地を訪れたという、国内屈指のクラッシクルートであると同時に、日本のアルピニズムにとっても重要なルートです。
この作業は、年2回、春の開山前と秋の閉山後に、主催者である地元のNPOの呼びかけによって実施されており、林野庁、環境省、国土交通省などの国の機関、登山道の管理者でもある県、地元の松本市、山小屋関係者や山岳会等が参加しています。
まず、上高地側の明神から徳本峠を目指します。
この時期はまだまだ残雪も多く、上部は、雪渓の直登となります。快晴の下、一気に標高を稼ぎます。振り返れば、まだまだ雪の残る穂高連峰が一望できます
峠では、徳本小屋の皆さんから差し入れもいただき、一休みをした後、島々谷に沿って一気に下っていきます。せっかく登ったのですが……
途中には、雪による倒木等もありますが、皆んなで力を合わせて片付けます
雪崩によって流された丸太橋があれば掛け直します。ちなみにこの橋は、一昨年に掛けたのですが……
雪の圧力で折れてしまった丸太橋もあります。これは去年掛け直したばかりなのですが……
こちらは、今回は作業のしようがないので、雪解け後、迂回ルートを考えることになりました。
崩れてしまった道については、付け直します。
こんな作業をしながら、やっと島々側の入り口にたどり着くと午後4時半。
歩き始めが午前8時からですので、行動時間8時間半
風呂と晩酌のビールを楽しみに、解散となりました。
本日の怪我人はゼロ、作業中に沢に落ちて濡れネズミ数名でした……
今回は、島々明神線登山道の補修作業について紹介しましたが、他の地域の登山道も、それぞれ、地域の皆さんの尽力により維持されています
夏山シーズンに向け、県内の山岳を訪れる方も増えるかと思いますが、美しい山々だけでなく、地域の皆さんの努力にも、ぜひ思いを馳せてみてください
☆ 島々明神線は、遊歩道ではなく、登山道です。
距離も長く、谷沿いのためほとんどの場所で携帯電話は通じません。
適切な装備を整え、自分の体力、技術を判断し、自己責任での入山をお願いします。
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