2011.08.24 [ 信州大自然紀行環境保全研究所飯綱庁舎 ]
金山・天狗原山(信州のブナの森)
夏休みに世界遺産の白神山地に行ってきました。青森、秋田、山形など、東北の日本海側に広がる山の深さとブナの森の豊かさを味わいました。ブナといえば、東北ほどの面積規模はないものの、信州にも見事なブナ林があります。たとえば鍋倉山のある関田山地や、木島平村のカヤノ平など、長野県北部から信越国境付近には美しいブナ林がいくつか知られています。下の写真は、小谷村の雨飾山の東、金山(かなやま:標高2245m)に向かうブナタテ尾根のブナ林です。
この辺りは、約2000万年前に一度は海に沈んだフォッサマグナの地域で、その後に大きく隆起して山になったところです。海底下で固まった堅い火山岩類が侵食に打ち勝ち、標高2000m級の山々の頂をつくっています。古い地質と地史をもち、豪雪の影響も加わって、生物相は多種多様です。朝日さす静かなブナの森に入り、急な山道をあえぎ登ること約3時間。天狗原山にさしかかるところで、突然この世のものとも思えないお花畑が広がります。8月なかばの花盛りの頃、訪ねる人はわずかですが、この山はすべての人をやさしく迎えてくれます。
~ 悪人も あっとおどろく お花畑(おはなばた)~
(投稿者:環境保全研究所飯綱庁舎自然環境部(富樫))
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