2016.02.19 [ 特産品・名産品 ]
果樹園の冬仕事
収穫を終えた果樹園で、冬の間に行う作業をご存知ですか?
それは「整枝・剪定」です。(「せいし・せんてい」と読みます。)
樹は、毎年、生長して大きくなろうとします。そのまま、放置すると枝は込み合い、日当たりが悪くなり収量の減少はもとより果実の着色不良や、病害虫が発生しやすくなります。
伸びた枝を整理して、より良い果実を収穫するために、この整枝・剪定は重要な作業になります。
この作業、単純なようで実は奥が深いのです。
枝を切ったり、誘引(ゆういん)すると、日当たりがよくなりますが、切りすぎると果実となる芽が少なくなり、収穫量が減ってしまいます。また、肥料などの栄養の行き場がなくなって、新しい枝や葉が多く出てきてしまい、枝を整理したのに、逆に枝葉が混んできてしまいます。
枝の伸び具合や、実の付き具合をイメージしながら作業しますので、基本的な知識はもちろん、応用的な経験が必要になります。
「どの枝をどのように切れはいいのか・・・」
正解は・・・誰にもわかりません。
同じ形の樹は1本もありませんし、樹の勢い(樹勢)も違います。その年の天気や生育スピード、開花、摘果、施肥、病害虫防除など、果実の出来を左右するものはたくさんあります。
一方で、農作物の出来は「天気には勝てない」と言われますが、どんな天候であっても品質の良いおいしい果実を安定して収穫するために、整枝・剪定をはじめ、いろいろな管理方法を毎年、研究・実践しています。
寒さ厳しいこの時期に行われる「おいしい果物」を作るための大事な仕事をご紹介しました。
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