来て!観て!松本『彩』発見 歴史と伝統の城下町松本。のどかな田園風景安曇野。そびえたつ雄大なアルプス。自然と文化に彩られたまつもと地域の情報を、松本地域の県職員の発見を織り交ぜつつお届けします。 面白いこと新発見、知ってる人にも再発見、何だこれはの珍発見。当たり前だと思っていたことから、ローカルなことまで職員の発信する情報をお楽しみください。

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計量女子の計量検定所日記「日本国メートル原器のお話」

あけましておめでとうございます!計量女子です。
本年も計量検定所をどうぞよろしくお願いいたします。
令和5年(2023年)はウサギ年ですが、新年最初の話題はウサギとは何の関係もありません。

実は計量女子、カバンの中も机の中も探したけれど見つからなかった探しものを、年末の大掃除でようやく見つけることができました!
(探すのをやめたら割とすぐに見つかったので、もし探しものがあったら井上陽水の歌に倣って一旦探すのをやめてみることをお勧めします。)

その探しものとは、昭和35年(1960年)まで1メートルの基準となっていた、メートル原器のレプリカです。

日本にあるメートル原器は、以前ご紹介したキログラム原器と同様白金90%イリジウム10%合金製で、その長さは1メートルではなく1.02メートル。(!)
原器の両端に刻印された目盛りの間の長さが、零度の時に1メートルとなるよう製作されているそうです。
当所にあるメートル原器はレプリカなので目盛りはありませんでしたが、確かに長さは(※ほぼ)1.02メートルでした。
(※ほぼ)なのは、計量女子の計り方が下手くそだったからです。

原器の断面は、外部からの圧力に負けないようX型加工されています。

1888年(明治21年)に国際度量衡委員会が製作した30本のメートル原器のうち、No.6原器を国際メートル原器とすることが承認され、この「国際メートル原器」に基づきメートルが定義されました。

30本のメートル原器の残りはメートル条約に加盟した各国に配布され、日本にはメートル原器No.22が割り当てられました。

しかし、人工的な物質を原器とすると、どうしても経年や環境により誤差が生じてきてしまいます。
そこで、昭和35年(1960年)の第11回国際度量衡総会において、メートルの定義は光の波長に基づくものに変わり、メートル原器はその役目を終えました。
なお、その後メートルの定義はさらに変更され、現在は「真空中で一秒間の二億九千九百七十九万二千四百五十八分の一の時間に光が進む行程の長さ」となっています。
※計量単位令(平成四年政令第三百五十七号)別表第一(第二条関係)より抜粋

日本国メートル原器は、日本の産業発展に大きく寄与したことが認められ、また学術的価値の高さから、平成24年(2012年)に重要文化財に指定されました。
現在は、産業技術総合研究所 計量標準総合センター(茨城県つくば市)で大切に保管されています。

日本国メートル原器(国立研究開発法人産業技術総合研究所のウェブサイト)
(別ウインドウで外部サイトが開きます。)

計量検定所のメートル原器(レプリカ)も、次に日の目を見るまでの間は事務室の片隅で大切に保管され続ける予定です。

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