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Vol.52■とく☆とく信州 名水「猿庫の泉」と「観音霊水」

信州の南に位置する飯田市には、昭和と平成、それぞれの名水百選に選ばれた湧水があります。
今回は、豊かな自然にはぐくまれたこの南信州から、2カ所の名水をご紹介しましょう。


猿庫の泉


飯田市の北西に高くそびえる風越山(かざこしやま)山麓に湧出する「猿庫(さるくら)の泉」は、昭和の名水百選に選ばれました。
この名水は、茶道に適しているということで、数々の逸話が残っています。

江戸時代の頃、茶道の大家、不蔵庵龍渓(ふぞうあんりゅうけい)宗匠は茶に適した水を求め諸国を遍歴中、天竜川下流の水のうまさに心をひかれました。その源を訪ね、風越山山麓松川渓谷のこの泉にたどり着いた、といわれています。 
また、飯田城主堀公が城内に数奇屋を建て、毎朝、家来に馬を駆けさせ、この泉で茶の湯を点てたという古事も残っています。

現在は、保存の会の人が、猿庫の泉で休日に「野点」を催しています。お菓子つきで、お一人様500円でお茶が楽しめます。
さらには、この名水を仕込水に使った「猿庫の泉」という長野県原産地呼称管理制度認定の日本酒もあります。華やかな香りとコクのある旨みを味わえる純米吟醸酒です。「和らぎ水(チェイサー)」として名水「猿庫の泉」もお楽しみください。

「猿庫の泉」詳しくはコチラ≫(飯田観光協会)(パソコン用)
野点についてはコチラ≫(パソコン用)
「日本酒 猿庫の泉」についてはコチラ≫(パソコン用)
長野県原産地呼称管理制度については≫コチラ(パソコン用)

飯田で2ヶ所目の名水は、信州最南端の山と渓谷に囲まれた里山・遠山郷にある「観音霊水」をご紹介します。
飯田市南信濃(旧下伊那郡南信濃村)の盛平山(もりへいざん)の麓にある龍淵寺境内に湧きでる「観音霊水」は、平成名水百選に選ばれました。
遠山郷・盛平山の周辺は三つの断層が入り組む複雑な地形で、「観音霊水」は南アルプスの水脈から、数億年前の石灰岩層の中を何十年もかけて通りぬけ盛平山へたどり着きます。
この水は、優秀なナチュラル・ミネラルウォーターとして湧き出ています。カルシウムとマグネシウムを多く含み、炭酸水素の濃度が高いことが近年の調査で判明。健康飲料やダイエット時のカルシウムなどのミネラル補給にも適しているとか。
遠山氏が領土を治めていた戦国時代に整備され、これまでに一度も涸れたことのない「観音霊水」を是非一度、味わってみてください。


観音霊水

「観音霊水」詳しくはコチラ≫(遠山郷観光協会)(パソコン用)

【報告】飯田市観光課

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