長野市では、国宝「善光寺」とその門前町を中心に市街地が発展し、その周辺部では水稲や果樹の栽培が盛んです。
今回は、「疏水百選」から、この地域の農地を潤している「善光寺平用水」をご紹介します。

この用水路は、中世以前に時の権力者により開発され、古くから「善光寺平用水」と呼ばれて親しまれてきました。
主に裾花（すそばな）川から取水していましたが、干ばつが続くと水源が乏しくなり、各地で水争いが繰り返されてきました。昭和になって犀川から補給水を確保できるように改修され、地域の人々はやっと安心して農業を営むことができるようになったのです。

「善光寺平用水」の特徴は、長野市西部を流れる裾花川と犀川から取水した後、上流域にある市街地を通過してから、下流域に広がる農業地帯を灌漑（かんがい）するという点。全国的にもこういったことは珍しいんだそうですよ。

現在、地元の小学生や地域住民が、植樹など水路の保護活動に熱心に取り組んでいて、市街地を流れる用水路であるにもかかわらず、ホタルなど様々な生物が生息しているんですよ。これからも地域の人々に大切にされて、「善光寺平用水」の豊かな環境が守られていくといいですね。

詳しくはこちら
長野県農地整備課（パソコン用）
疏水名鑑（パソコン用）

☆農林水産省では、「水土里（みどり）の路（みち）疏水百選ウォーキング」と題してウォーキングコースの設定を行っています。
善光寺平に水を導いた歴史的用水施設や善光寺門前の伝統的な町並みに触れながら歩くコースもありますよ。
「長野市水回廊めぐり－善光寺平の源を求めて－」についてはこちら（パソコン用）

【お問合せ先】
長野県農政部農地整備課
TEL：026-235-7240
E-mail：nochi@pref.nagano.lg.jp

☆関連ブログ紹介「善光寺　用水路」
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