2009.08.20 [■四季彩だより~信濃の国から~]
Vol.53■読まなきゃチョーソン市町村 田立花馬祭り
木曽郡の南端、岐阜県との県境に位置する南木曽町田立(ただち)地区で約300年続く、豊作や家内安全などを祝う活気あふれる、田立花馬祭りについて紹介します。
花馬祭りは田立五宮(いつみや)神社のお祭りとして行われ、県無形民俗文化財の指定を受けて、毎年10月第1日曜日に開催されます。
五宮神社は、地域にあった5つのお宮が一つに合祀されてできたことからこの名が付きました。
このお祭りで主役となる花馬は、地元田立の個人の家で大事に育てられている木曽馬なんです。50人程の若者による笛と太鼓の囃方の後に、3頭の花馬が続き、町内をゆっくりと練り歩きます。
馬の背に俵を乗せ、先頭馬には神が宿る神籬(ひもろぎ)を、中馬には豊作を表す菊を、後馬には南宮社の社紋の日月の幟を立て、五色の色紙で稲穂を模した竹を差します。こうした飾りから「花馬」と呼ばれてきました。
※神籬(ひもろぎ)とは、神事をとりおこなう際、臨時に神を迎えるため、榊の枝に紙垂(しで)と木綿(ゆう)を取り付けたもの。写真の先頭馬の背中をご覧ください。
祭りの行列が町内を練り歩きます
行列はJR田立駅前広場を出発し、約2?の道のりをゆっくりと進み、五宮神社に入ります。
たくさんの人が見守る中、境内を3周まわり終えると、祭りはクライマックスを迎え、太鼓の合図とともに人々は一斉に馬に飛びつき花を奪い合います。
取った花は家の入り口にさすと疫病神が入らない、田の畦にさすと虫除けのお守りになるといわれています。
花がほしい方はたくさん取った人にお願いして1〜2本分けて頂くのもいいかもしれませんね。
病気にならず、豊作で良い一年になるように10月4日(日)の田立花馬まつりを訪れてみませんか。
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