楽園信州

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<VOL.234>I♥信州(あいラブしんしゅう)

杜仲の栽培には、青木村の隣、上田市で行われた農商工連携の講習会で出会った、長野県中小企業振興センターの方からアドバイスがありました。

紘さん:「杜仲の栽培は休耕地等の復元化に良いんじゃないか、と県の方からの勧めもあって始めてみたのですが、青木村では今から20数年前に養蚕が終わって使われなくなった桑畑の跡地に杜仲を植えたそうです。しかし、いざ生長した杜仲を収穫しようとした時期に、外国産の杜仲葉が輸入され、杜仲葉の生産が頓挫して荒廃地化した苦い経験があって…。
初めの頃は私たちが力を入れるほど周りの反応は厳しかったですね…。でも2年前に長野県や青木村等の支援、協力を得て、杜仲そば・杜仲茶が製品化出来、地道にメンバーで試食会等イベントをくり返し行ない、販売を続けてようやく周囲の方の見方が変わりました。」

写真上段:春先に苗代を作った後空いたビニールハウスをお借りして枝ごと乾燥させています。
乾燥した葉を摘み取り、焙煎へ。
写真左下:道の駅での杜仲そばなどの試食会。
写真右下:休耕地で大豆を栽培して自家製味噌作りを行ないます。 (写真撮影:遠藤紘さん)

今では、“100%青木村産”としてインターネットや村内外の道の駅などで販売するまでになった杜仲茶や杜仲そば。昨年は乾燥葉で200キロほどの収穫量でしたが、今年はそれを300~400キロに増やそうと励んでいます。
杜仲葉の収穫は葉を一枚ずつ人の手で摘み取って行う大変な作業ですが、大変だからこそ、製品となったときの喜びや楽しみは格別。
ケイ子さんは「お食事処 恵」の営業の合間をぬって、青木村の道の駅などで、杜仲茶や杜仲そばを使った料理の試食会をしています。

ケイ子さん:「今は少人数で杜仲茶作りをしていますが、ゆくゆくは村内に工場をつくって、杜仲葉を使った製品作り、さらに休耕地等を活用しての野菜等農業の活性化をはかり、そこに若い人達の雇用を生み出していきたいなと。それまでは頑張ってやっていこうと思っています。」

青木村の特産品となるべく、杜仲茶作り等に意欲溢れる遠藤さんご夫妻。
100%青木村産の杜仲茶が全国に広まる日を夢みて、今日も汗を流しています。
ご夫妻の思いが届く日も遠くない未来かもしれません。

■信州へ移住を希望される方へメッセージ

最後に遠藤さんご夫妻に信州へ移住を希望される方へのメッセージをお聞きしました。


紘さん:「移住する目的、目標は、できたらしっかりと持っていないとね。
なんとなく田舎暮らしっていっても中々難しいものがあるんじゃないかなぁ。
お店をやりたいっていったらお店のやれる条件のところかどうか、あるいは東京からの距離はどうかとか…目的にあったところをまず探すのが大事なんじゃないかと思います。」

紘さん:「自分達が考えていたことと、現実とのギャップは確かにありますが、どこへ行っても守らなければいけないルールはあります。そこへ住もうということであれば、現実も覚悟して決めるべきかなと思います。」

ケイ子さん:「私たち移住者は、今までその土地で生活してきた方々の中へぽっと入ることになるので、誰とはわからなくても「こんにちは」と挨拶したり、積極的に声をかけるようにしました。
地元の方から「青木村に来てくれてありがとう」と言っていただけたのはとても嬉しかったですし、安心しました。」

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