楽園信州

信州の旬情報をお届け!

<VOL.240>I♥信州(あいラブしんしゅう)

昔ながらの里山の風景が残る北信州は、内藤さんが幼い頃に経験した原体験を呼び起こしました。


自然の風景と馴染む、内藤さん自慢の古民家

「僕の父の実家は山梨県の勝沼でブドウ農家を営んでいます。小学生の頃は夏休みに山梨へ遊びに行って、カブトムシ、クワガタとかを採ったり、近所の子供達とのラジオ体操をしたりして過ごしました。家の土間だったり、農村の風景や営みの記憶が心の奥底にあったのかもしれません。」

「百姓塾」に参加し始めた2007年頃から、週末など一定期間北信州で暮らすための物件探しが始まりました。木島平に移住された不動産屋さんに巡り会え、戸狩・信濃平など数カ所ほど候補がありましたが、北信州のシンボルである高社山が南に見える現在の古民家に決定。
内藤さんの「二地域居住」がスタートしました。

定期的に「百姓塾」の活動で木島平村に訪れる生活を3年間続け、また2010年に公開された中井貴一さん主演の映画「RAILWAYS~ 49歳で電車の運転士になった男の物語」を観て、映画の主人公の生き方に自分を重ね合わせ、内藤さんの北信州木島平村への移住の思いが強くなっていきました。
そして2010年の夏、木島平村の「地域おこし協力隊」の募集を見つけ奥様の賛同もあり応募、木島平村の選考を経て本格的に移住。生活の場を移しました。

* RAILWAYS~49歳で電車の運転士になった男の物語:大企業に勤める主人公が企業を退職して生まれ故郷で子供の頃の夢だった電車の運転手として活躍する映画。

<都会と異なる田舎暮らし>

「数年、木島平村で生活していますが、気候の良い時期は歩いて職場に通っています。歩いてだいたい22分~23分で、車では5分くらいで職場に着きます。歩いて通勤中の道々、南に高社山や西に飯山市の市街地、斑尾山、新潟の妙高などを見ながら歩いていると気持ちも浄化され、健康に良い感じがします。」
「一年の間に風景が変わるので、大きな劇場の廻り舞台を見ているようです。
今の季節は稲刈りが終わった”黄色”、これから紅葉になると山が”赤から黄色”に変わっていきます。それが過ぎると”雪”が降って真っ白になる。2月3月に雪が溶け、芽吹きの季節を迎えると一気に菜の花が咲く。”黄色”は”黄色”でも、色々な”黄色”があるんですよ!
それから5月6月になると田植えをして”緑”になって、夏が終わった今ぐらいの季節はまた”黄色”になって…自宅の前の高社山も遮るものがまったく無いので、毎日違う表情を見せてくれます。
都会は色があまり無いんですよね。コンクリートばかりで色があまり変わらないような気がします。毎日見ていると景色の変化に気づきます。」


稲刈りが終わる木島平村。紅葉が終えると白銀の世界に変わります。

「それと音。以前こちらに遊びに来た友達が言っていたのですが、本当に音がしない。
シーンとして何も音が聞こえないんですよ。
都会に住んでいるときは近隣の生活音とか、神奈川の自宅の近所には飛行場があるので、飛行機の離着陸の時はテレビの音も聞こえなくなるほどだったのですが、こちらに来るとそういう人工の音がしないんですよね。
田植えの季節にはカエルが鳴いていますが、自然の音なのでストレスに感じません。」

北信州木島平村の自然が内藤さんの感受性の感度を日々高めていっている気がします。
笑顔でお話くださる内藤さんのにこやかな表情に、充実した木島平村での生活の一端を垣間見ました。

【インタビュー時期:2013年10月】

次回、後編では内藤さんが取組んでいる「百姓塾」での活動の様子や、移住者の方へのメッセージをご紹介します。お楽しみに。

1 2 3

このブログのトップへ

このブログや記事に関するお問い合わせ窓口

長野県観光部信州ブランド推進室
TEL:026-235-7247
FAX:026-235-7257