2012.10.26 [■I ♥信州(あいラブしんしゅう)]
<VOL.202>I♥信州(あいラブしんしゅう)
“理想の農業を求めて二人三脚で育てる暮らし”(2)
三浦さんご夫妻
大阪府から上高井郡高山村へ移住された、三浦和俊さん・祥子さんご夫妻。
前編では、高山村へ移住をするまでのお話をお聞きしました。
◆前編はこちら
“理想の農業を求めて二人三脚で育てる暮らし”(1)
後編では、自然農法・自然栽培で育てている三浦さんこだわりの米作りの様子や移住を考えている方に向けてのアドバイスなどをご紹介します。
<自然の偉大な力を引き出す~自然農法で育てる米作り~>
現在、三浦さんが管理する田んぼは25枚、畑は8枚ほどあり、合わせて2.3ヘクタールの土地を借りて農業に取り組んでいます。
2年間の研修期間中に耕作組合や高山村農業委員会などを通じて土地を見つけ、もともと無農薬で栽培していた田んぼを引き継ぎ、米作りを始めました。
自然に負担をかけない自然農法で作るお米
志賀高原を水源とする三浦さんの田んぼは、動物性堆肥は使わず、植物性堆肥を使った自然栽培と、田んぼを耕さない・除草しない・肥料を与えない・農薬を使用せずなるべく自然に負担をかけないことを特徴とする自然農法で米作りに取り組んでいます。
志賀高原:長野県北部に位置し、上信越高原国立公園の中心を占める高原。
大小様々な規模のスキー場があり、総称して志賀高原スキー場と呼ばれます。日本有数のスキーエリアとして毎年数多くの方が訪れ、ウィンタースポーツを楽しんでいます。1998年の冬季・長野オリンピックには、白馬八方尾根スキー場とともにアルペンスキーの主要会場となりました。
稲刈りの後は、11月末頃から田植えの始まる5月頃まで、再び田んぼに水を張ります。
これは冬期湛水(とうきたんすい)といって、通常水田を乾かす冬期~春期に水を張ることで、土壌の中の微生物が増え、それをエサとする他の生物が増え・・・と循環ができ、肥料効果や土壌が柔らかくなることで、田んぼを耕やさずに比較的簡単に田植えができるなど、多くの効果が得られるそうです。
健康で生命力の強い良質なお米を食べてもらいたいと、種もみから丹精を込めて育てたお米。秋の収穫の時期には、あたり一面が黄金色に輝きます。
三浦さんのお米の評判は、知り合いの方をはじめ、口コミで徐々に広がり、今では関東~中部のお客様を中心に完売するほどの人気!
和俊さん:「僕達のやっている農法や販売方法などは、高山村で受け継がれてきた方法とは少し違うので、昔から高山村で農業をされている方からみると新鮮に見えるみたいですが、僕達みたいな方法もあるんだ、と地域の方々にも受け入れていただいてます。農機具を貸していただいたりと本当に助かっています。」
三浦さんの田んぼのある千石地区の里山には、夏になるとたくさんのホタルが乱舞する幻想的な風景が見られるそうです。
高山村では、ホタルの舞う村にしようと村内各地で、ホタルの会の皆さんなどがホタルの保護活動に取り組んでおり、三浦さんの田んぼ近くにある水路も周辺の草刈りなどの整備が行われています。
光が木々に集まる様子はまるでクリスマスツリーのようなんだとか。
三浦様のご家族やご友人も楽しみにされている、三浦さん自慢の高山村の景色のひとつです。
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