2012.10.26 [■四季彩だより~信濃の国から~]
<VOL.202>四季彩だより~信濃の国から~
一段と高さを増した感のある秋空に、飛行機の白い航跡がまっすぐに伸び、それが“ひこうき雲”となって流れていく中、周りはすっかり秋模様・・・
芸術の秋、読書の秋、味覚の秋・・・ おっと!それから食欲の秋!!
秋と言っても様々な顔で皆さんを迎えてくれています。
今回は、紅葉の秋にふさわしく、色鮮やかな“もみじ”で彩られる公園の紹介です。
(空堀を埋め尽くすもみじ)
長野県南部に位置する伊那市高遠町にある高遠城址公園は、その名のとおり、昔はここに高遠城がありました。
武田信玄の命により、山本勘助らによって拡張・改築が行われましたが、天正10(1582)年に織田軍が侵攻。
激戦の末、城主の仁科五郎盛信(武田信玄の五男)の切腹とともに落城します。
この時、籠城していた盛信の妹である松姫(信玄の五女)と織田軍総大将の織田信忠(織田信長の嫡男)は、元婚約者同士であったという説もあり、落城にまつわる悲劇として知られています。
廃藩置県により、明治5(1872)年に高遠城の建物は民間に払い下げられ、明治8(1875)年頃から旧藩士達が桜の馬場から桜を移植しはじめ、次第に現在の城址公園となってきました。
そんな歴史を持つ高遠城址公園といえば、皆さんは何といっても「天下第一の桜」と称される、公園を“タカトオコヒガンザクラ”が覆い尽くす桜の名所として、まず浮かぶのではないでしょうか。
約1500本の桜が満開となる公園内は、“桜の雲”のなかに迷い込んだようで、その美しさに息を呑んでしまいます。
(秋の趣に包まれる「桜雲橋」)
さて、桜の名所として有名な高遠城址公園ですが、秋の紅葉もこれまた見逃せません!!
園内には約250本の“もみじ”が植えられており、この時期の公園は、緑色~黄色~紅色と移り変わる、もみじ葉のグラデーションが訪れる人の心に色鮮やかに染み込んでいきます。
桜の華やかさとは違った、しっとりとした趣が園内を包み込み、“松姫の想い”を偲ばせているようです。
11月1日(木)~11日(日)に公園内で「第11回 高遠城址の秋まつり」が開催されます。
期間中は、新そばまつり・そば打ち体験・菊花展などの各種イベントが開かれるほか、郷土芸能の高遠囃子・高遠太鼓がまつりを盛り上げます。
(丹精込めた菊:菊花展) (哀愁の音色:高遠囃子)
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(昨年のフェスタ)
今年も山麓一の麺街道フェスタを開催します!
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