こんにちは!
農業用水探検隊事務局の鯉太郎です。
上伊那地域では稲の収穫期を迎え、黄金に色づいた穂が一面に広がり、初秋のさわやかな風が感じられる季節となりました。さて今回は、令和5年9月5日(火)に辰野町立辰野南小学校4年生の皆さん約20名が農業用水探検隊に参加してくれましたので、その様子をお伝えします!
この取組は、身近にある農業用水路等の歴史や役割を学習し、上伊那地域の農業や農業水利施設への理解を深めていただくことを目的に、平成19年度から地域の小学4年生を対象に実施しているもので本年度は6月に引き続き、第2回目の開催となります。
探検隊の向かう先は、天竜川の右岸側の農地を潤す「西天竜幹線用水路」と「伊那西部畑地かんがい施設」の二つの施設です。
朝8時30分に元気よく学校を出発し、箕輪町にある西天竜幹線用水路の開田記念碑や円筒分水工を見学しました。円筒分水工では、水争いの歴史や、公平に水を分配するための工夫等を、実際に水の流れを見ながら学習しました。
次に訪れたのは、西天竜幹線用水路流末の伊那市小沢にある「西天竜発電所」。地下25mにある発電機まで80段の階段を下りて、実際に発電機が回っている様子を見学しました。
長野県企業局南信発電管理事務所の担当者から、発電所の改修により通年での発電が可能になり年間16,100千kWh(約4,500世帯分)の発電を行っていること、農業用水には再生可能エネルギーを生み出す重要な役割もあること等の説明をいただきました。
また、伊那西部畑地かんがい施設では、南箕輪村田畑にある伊那西部土地改良区連合が管理している第1揚水機場を見学し、辰野町から伊那市にまたがる広大な農地を潤すため、標高差約270mまで水を押し上げる揚水ポンプの役割を学習しました。
実際にポンプが大きな音を立てて動き出すと児童からは歓声があがり、地域の農業を支える施設の迫力を実感するとともに、維持管理をしていくことの大切さについて理解を深めていただきました。
最後に、実際に畑地かんがい施設を活用してりんご高密植栽培に取り組んでいる野澤フルーツ農園(辰野町)の野澤文将さんの果樹園を訪問して、点滴かんがいの様子や消毒用に使う給水施設等を見学させていただきました。
農業用水探検隊は、9月~11月にかけて伊那市、箕輪町、辰野町及び南箕輪村の5つの小学校で開催を予定しています!
引き続き、取組を通じて、地域の農業や農業用水利施設への理解を深めていただけるよう取り組んでまいります。
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