い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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葛飾野高校の森林保全奉仕合宿 2016

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高校生の森林保全活動は、1日目は最終日の植樹作業の下準備として、林内に残っている丸太や枝の運び出しを、2日目は14年前に植樹された広葉樹の除伐作業、最終日には広葉樹の苗木を植えるという、人の手で森を造り支えていく過程を、わかりやすく体感していただけるストーリー展開となっています。

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       (初日は、最終日に植栽する林内の片付け。根気の要る作業です。)

 

立木を伐る体験の後、生徒さんに「どうだった?」と感想に聞いてみると、まだ14年しか生きていないのに、伐られてしまった木が可愛そう、14年なんて伐ってしまうには早すぎる、もっと長く生かしてあげたかった、との言葉が・・・。

意外でした。正直、伊那に比べて自然に触れ合う機会の少ない東京で育った生徒たちにとって、木は木製のモノの材料の一つにすぎないのでは、という思い込みがありました。木を自分たちの年齢と同じ位の時間生きてきた命ある仲間と捉えていることは、正直、驚きでした。

木を自分の兄弟や友達のように思ってくれる優しさに、ちょっとホロリ。人工林は間伐や除伐で健全な森に仕立てていくのが林業ではあたりまえのことなので、彼らの反応がとても新鮮でした。

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(2日目は、6月5日の全国植樹祭 上伊那会場の育樹活動で伐り倒された丸太・枝の片付けと、立木を伐る体験)

植えた木はそのままにしておくと込み合って病気になったりして、いい森にならないから、他の木のためにも成長の悪い木は間引かなくちゃならないんだよと話しましたが、それは知っているけれど、伐った木はせめて有効に使ってあげないと可愛そうだとのことでした。

なるほど。そういえば、「運び出しで集めた木や枝はどうするの?」という質問があちらこちらから。みんな、伐られた木を無駄にせず、どう役立たせるのか、その先を気にしていたのですね。木の命の重さに気づいた彼らの想いに、もっと寄り添うべきだったと反省しました。

奉仕合宿では、慣れない環境で体調を崩す子はいないか怪我をしたりはしないかと、毎回毎回、心配は尽きませんが、都会の高校生はこんなことを考えているのか~、こんなことを感じているのか~と、生徒の皆さんの反応や会話から新たな発見も多く、それが楽しみであったり、初心に立ち戻る機会にもなっています。

 

3日目は朝から、NPO、伊那市役所、上伊那地方事務所の連合チームで協力して、植樹用の苗木の運搬に大忙し。
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約400本のコナラ・クヌギ・ヤマザクラの苗木とクワのセットを、24班分に分けて配置していきます。
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昨年の1年生が黙々と、林地残材の運び出しに汗した森。1年越しで、ようやく植樹することができました!閉会式では、生徒たちが見守る中、全国植樹祭記念の葛飾野高校の看板のお披露目と、記念樹の植樹が行われました。

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みんな、自分たちが植えた木が育って、立派な森になった姿を見に来たい、必ず来たいと話していました。こんなにも伊那谷の木や森に親しみを感じてくれて、感激です。嬉しいですねぇ。

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