2014.11.01 [ 食・農・旅 ]
獲れ秋の楽しみに 【井月さんのこころ84】
小瀬戸谷付近では、市道の路肩がガードレールの土台もろとも十数メートル下の三峰川に崩落し、応急対策が急がれます。来年秋頃の完成を目指し、当面三峰川の左岸へ迂回する仮設道路を造るべく関係機関で調整を進めるとのことです。
昭和34年の美和ダムの完成で下流域の安全性は高まりましたが、上流域は中央構造線等の複雑な地形の谷を侵食しており、36災害等の度重なる土砂流出に悩まされてきました。このため、治水・利水を目的とした三峰川総合開発戸草ダム建設計画が進められてきましたが、県の利水撤退により見直しが行われ、昨年秋に国は「治水・利水の多目的での戸草ダム事業は中止し、将来、治水ダムの建設は社会経済情勢の変化にあわせ時期を検討する」という方針に変わってきています。
伊那市長谷総合支所で行われた意見交換の場で、中谷天竜川上流河川事務所長から 「天竜川は流域面積こそ全国12番目であるが、土砂生産量では全国一の約3割を占め、三峰川が最大である。」 と、白鳥伊那市長から 「船形沢崩落の白濁は減ってきたが、土砂生産量日本一だからこそ治水・砂防・治山の総合対策が必要であり戸草ダムは不可欠なのである。」 と。
地方事務所としても、杉島地区森林整備推進協定による国有林(1007ha)民有林(2701ha)の共同整備、南アルプススーパー林道沿い屋敷沢の地すべり防止対策工事や粟沢の災害復旧治山工事などを進めるとともに、災害時等の道路確保に貢献する県営林道・長谷高遠線の早期完成を目指しているところです。
30日(木)、農林水産省が本年産水稲の予想収穫量(10月15日現在)を発表しました。
長野県は、作況指数96の「やや不良」で、10a当たりの予想収量は597kgとなり、600kgを下回るのは、平成21年の595kg以来5年ぶりとのことです。
南信では、作況指数95の「やや不良」で、10a当たりの予想収量は599kgとのことです。
新米炊く頃 【井月さんのこころ82】 に記した9月15日現在の作況に比べて、その後の登熟状況が悪く、予想どおり下がってしまいましたね。
今週の結びは、愚良子先生が詠んでいるこの句です。
「春日愚良子句集」から
新藁の穂からに嬥歌(かがい)はじまりき 愚良子
「辞林」(三省堂)より
嬥歌(かがい)⇔ 歌垣(うたがき)
① 古代の習俗。男女が山や海辺に集まって歌舞飲食し、豊作を予祝し、また祝う行事。自由な性的交わりの許される場であり、古代における求婚の一方式でもあった。多く春と秋に行われた。
② 奈良時代、大勢の男女が歌い舞う宮廷の行事。①が宮廷化されたもの。
このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら
上伊那地域振興局 総務管理課
TEL:0265-76-6800
FAX:0265-76-6804