2014.11.01 [ 食・農・旅 ]
獲れ秋の楽しみに 【井月さんのこころ84】
井月さんのこころ シリーズ その84
10月22日(水)午後、「上伊那農商工マッチング交流会」(主催:上伊那地方事務所、上伊那農業改良普及センター、長野県中小企業振興センター)が伊那商工会館イベントホールで開催されました。
上伊那管内では初の開催で、管内の24団体が野菜・果物・乳製品などの農産物やその加工品などを出展し、観光・卸小売・飲食店関係者や食品加工業者などと商談や情報交換を行いました。約二百人が参加して、食品製造機器・資材の展示や実演なども行われ活発な交流会になりました。
こうした異業種の連携・交流が今後の農畜産物や加工品の販路拡大に繋がることを期待しています。
10月24日(金)は、「伊那街道12蔵 秋の呑みあるき」が開催されて、伊那市通り町商店街は大勢の人出で賑わいました。セントラルパークやいなっせ北広場では、伊那節保存会の皆さんによる唄と踊りなどの楽しい催しもありました。
午後4時から8時までの開催で、試飲チケット12枚が付いた前売り券1500円(当日券2000円)のお猪口付き「道中手形」を購入して首にぶらさげて呑み歩くイベントで、春と秋に開催され、今回が14回目とのことです。
日本酒の蔵元8軒の特設店舗で試飲をさせていただきました。井の頭、黒松仙醸、大国、㐂久水、信濃錦、信濃鶴、今錦、夜明け前。 このほか、養命酒、ましのワイン、南信州ビール、本坊酒造も。
伊那谷は、澄んだ空気ときれいな水に加えて旨い米の産地でもあり、古くから酒造りが盛んな土地柄です。どのお酒も蔵人の「一滴入魂」の美酒が揃っていました。
霜降りて酒足りたるや呑み歩き 青巒
出来栄え競う伊那街の秋 朴翆
獲れ秋やこの大吟醸も米の恩 青巒
今年酒や早稲酒は秋の季語になります。酒好きな井月さんがその賑わいを詠んでいます。
早稲酒や店も勝手も人だらけ 井月
この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、
昔は米を収穫してすぐ醸造したので、新酒は秋。早稲酒とは新酒のこと。宣伝に乗り、噂を聞いて集まった酒飲みたちで店内もお勝手までも満員。「早稲酒やくれ振りさへも早や噂 井月」宣伝にロハで振舞う。
「早稲酒や人の噂も其の当座 井月」しかし、それも一時と。さめた見方もしている。
(早稲酒・秋)
何時の世でも獲れ秋を祝うのに酒は付き物。飲んで歌って踊って、豊年の秋祭りに農耕の民の楽しみは、酒と歌と踊りに尽きます。
豊年
早稲酒も半ら肩持つ祭かな 井月
10月29日(火)午後、「三峰川上流事業連絡会」の現地調査が行われ、好天の青空の下、三峰川上流域を国・県・市の関係者と一緒に杉島ゲートから市道三峰川線を小瀬戸谷の浦国有林まで遡りました。
「三峰川上流事業連絡会」は、白鳥伊那市長を委員長に、天竜川上流河川事務所長、三峰川総合開発工事事務所長、天竜川ダム統合管理事務所長、南信森林管理署長、上伊那地方事務所長、伊那建設事務所長を委員とし、三峰川上流域の防災対策等のための情報共有や事業調整を行っており、平成22年度から毎年この時期に現地調査を行って、意見交換と懇親の一席を設けていただいております。
昨年は、船形沢土砂崩落現場の対策工事現場などを視察し、今年は、市道三峰川線沿いの法面崩落現場などを中心に視察しました。
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