2021.10.12 [ 食・農・旅農業農村支援センター ]
歴史を感じる「高遠在来とうがらし」 パート1
こんにちは!上伊那農業農村支援センターのS&Sと申します。
今回の農産物紹介は、伊那市旧高遠町で古くから栽培されてきた、激レアな高遠在来とうがらしのお話です。
古くから東西文化の融合点にあった長野県は、全国有数の伝統野菜の宝庫で、各地の気候風土に合った多種多様な野菜が、貴重な「食の文化財」として脈々と受け継がれてきました。
県では平成18年に「信州伝統野菜認定制度」を創設し、各地に残る伝統野菜が次代へと繋がるよう取り組んでいます。
【制度詳細はこちら⇒https://www.pref.nagano.lg.jp/enchiku/sangyo/nogyo/engei-suisan/yasai/dentouyasai.html】
そして令和2年、高遠の数件の農家が長年にわたり大切に守ってきた2種類の在来とうがらしが、新たに「信州の伝統野菜」に選定されました!
1つ目が「芝平(しびら)なんばん」です。
高遠町の三義芝平(みよししびら)地区で古くから栽培されていたとうがらしで、昭和50年代に同町内の上山田地区に継承され、現在もこの地域で栽培が続けられています。
特徴は、なんと言ってもこの大きさ!
長さ10~14cmと、一般的なとうがらしに比べてかなり大振りです。
肉厚で爽やかな辛味と旨味があることから、地元では青いうちに収穫して、佃煮やみそ漬けにして食べるのがポピュラーだそうです。
芝平なんばんを栽培している赤羽さんです。
芝平なんばんは、自家消費用として親族や近隣の住民で分配しながら大切に栽培されてきました。栽培者が激減する中で、大切に栽培し続けていた隣家の伊藤さんから、赤羽さんが譲り受け、本格的に栽培を始めたのが3年くらい前とのことです。
赤く熟したものは、乾燥させて七味唐辛子の材料などに使われています。
右の写真は同町内「環屋」さんにて、芝平なんばんを乾燥させている様子。まるで真っ赤なカーテンのような、見ごたえのある景観を作り出しています!
今後、芝平なんばんの栽培が広がって、高遠のあちこちでこの風景が見られるようになったら、新たな「映えスポット」になるかも?今後に期待ですね(^^)
以上、在来とうがらしの1つ「芝平なんばん」のご紹介でした!
2つ目の在来とうがらし「高遠てんとうなんばん」については、次回の記事で紹介します!
ぜひ、併せてお読みください!
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