じょうしょう気流 「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

じょうしょう気流

「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

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~本と出会う 人と出会う~第2弾

「Editor’s Museum 小宮山量平の編集室」
~本と出会う 人と出会う~第2弾

こんにちは、鰯です。
第2回目は「私の大学」について記してみます。

「Editor’s Museum 小宮山量平の編集室」~本と出会う 人と出会う~

量平先生は敗戦後の1945(昭和20)年、
上田駅前の一隅に「上田千曲文化クラブ」を誕生させます。
戦後のとまどいの中にいる若者たちに“これからどういきるべきか”
それを探る手立てとなる場所を、自由に学べる場所をと考えたのです。
かつてこの地に存在した「上田自由大学」が大きな力となったのでしょう。
1947(昭和22)年東京で理論社を創業し、1956(昭和31)年、「上田千曲文化クラブ」を継承する形で
《私の大学》シリーズの刊行に着手します。それは若者たちに本という形で“講座”を送り届ける試みでした。


それぞれの本の巻頭に掲げた言葉は、

学ぶとは 誠実を 胸にきざむこと
教えるとは ともに 希望を語ること
ルイ・アラゴン

“学ぶことの喜び”を伝えたいと願う深い思いが込められています。
ゴーリキーの自伝的小説に由来する《私の大学》。
亡くなる直前まで量平先生はその構想を語り続けていました。
90歳で雑誌に連載を始めた『映画(シネマ)は《私の大学》でした』。
それぞれの心の中に「自分の大学」を作ることの大切さを、その題名に込めたのだとおもいます。
亡くなる3か月ほど前には早乙女勝元さんに宛てた手紙でこんな風に語っています。
(前略) 差しあたって、日本の学校という学校のすべてが就職の予備校化してしまった現状を顧み
ゴーリキーの《私の大学》の復活を願っています。
私も、貴方も、それぞれ独学の畑で育ってきた道すじをかえりみると
なんともいえぬなつかしさを覚えるのです。
どうか、自分の足で立ち、自分の頭で考える、若者たちのよみがえりのために、手を差しのべてください!
「自分の足で立ち、自分の頭で考える」は、今を生きる人々にそのまま問いかけたい言葉です。

量平先生が亡くなり、長女で代表の荒井さんは「ミュージアムに、どう息を吹き込めばいいのか」と思い続けていた。
遺品となった本、手紙を整理しながら生前の言葉を思い出すうちに、「父にとって一番大切なのは『私の大学』」に至った。
生涯編集者であった量平先生の多くの“めぐりあい”が大きな力となり、語り伝えてくれることでしょう。
そして、初回は命日の2014年4月13日に、戦争の悲惨さを訴え続ける作家早乙女勝元氏が「平和を探して生きる」と題して話されました。
今回8回目、2024年4月13日(土)午後2時からエディターズミュージアムで開催します。
早乙女勝元氏の長女愛さんと作家・「無言館館主」窪島誠一郎さんが、勝元さんの思いをつなげてくださいます。
早乙女愛さんは、プロデューサー・映像編集者として活動しています。
2001年ドキュメンタリー映画「軍隊をすてた国」を初プロデュースしました。

Editor’s Museum 小宮山量平の編集室
〒386-0025 長野県上田市天神1丁目6−1 若菜ビル3階
定休日 火曜日
営業時間 11:00~17:00
※イベント等につきましては、各店舗等へ直接お問い合わせください。

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