2022.10.04 [ 職員のみつけた情報コーナー ]
AST解答編
総務管理課です。大勢の方々にご来場いただきAST展は、盛況のうちに
9月25日(日)に終了いたしました。
AST展紹介の中で、【皆さん!!この絵の制作意図は何でしょうか?】
会場でお確かめください。と記しました。
会場で確かめられなかった方に、素敵な制作秘話をお知らせします。
作品の横に掲示してあった文面を紹介します。
版環09-彼らの行為の痕跡としてー
「版環09-彼らの行為の痕跡としてー」は畳一畳よりも大きな画面に漆黒の世界が
広がる美しい作品です。「カッコイー」と思って、近づいてよく見るとその黒は大小二
つの四角形の集まりからできていることがわかりました。「センセイ、これ何?」と聞く
と、先生はニヤリと笑って答えてくれました。
この作品はなんと銅版画の授業の作業台の上に残ったインクの跡だというのです。
授業の際、銅板にインクをつける台は一つで、生徒たちはみんなこの台にやってきてイ
ンクをつけます。四角形の重なりは、それぞれの版からはみ出たインクの集合体でした。
四角の大小は1年生と2年生の版画サイズによってできたもの画面の真ん中が白くなって
いるのは、そこに作業の道具をおいてあったからー。
長門先生はあるとき、作業台の跡が、とても美しいことに気づき、依頼毎年、作業台の
上に上質の画用紙を敷いて意図的に生徒たちの作業の跡を写し取って作品にしてきました。
偶然の産物?いいえ、先生の意思によって生まれた作品です。授業中、先生は「あいてい
るから、こっちをつかえば・・・」と生徒を誘導して作業をさせています。生徒たちはま
さか自分たちの作業自体が先生の作品になっているとは露知らず。けれど生徒たちの作業
を通して出来上がった作品は、単に美しいだけでなく先生と生徒たちの「授業」そのもの
を映しています。素敵な作品だと思いませんか。
ハレの日通信(ホクト文化ホール)2009.12.8
次回開催も予定をされているようですので、その時はお知らせいたします。
大勢の方のお越しをお待ちいたしております。
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