2022.02.01 [ 職員のみつけた情報コーナー ]
消費生活相談員試験を受験しました④2次試験受験編
こんにちは、特派員ゆうママです。消費生活相談員試験シリーズ第4回。2次試験受験編です。
これまでの経過はこちら。
2次試験に備えるにあたり問題が勃発。
受講していた通信講座は、「10月16日の1次試験頑張ってくださいねー。(あくまでニュアンス)」という雰囲気で終了していて、2次試験についてのフォローや情報は何もないのです。
ネットで調べてみても、もともと受験者数が少ない試験なので、情報がほとんどないんですよね。
数少ない情報をまとめてみると、
・まず受験の動機を聞かれる
・以前は「最近気になる消費者問題」を聞かれていたようですが、面接時間が短縮になり、最近は聞かれない
・事例問題
が問われるようです。
事例問題のためにやったことは、
- 自分で書いた論文問題の見直し
- 国民生活センターのホームページの「身近なトラブルQ&A」や、ライブラリに載っているもので事例問題に使えそうなものを読む。
- 国民生活センター発行の「くらしの豆知識」(ネットで買えました)を読む。
くらいで、試験日の12月11日を迎えたのでした。だってそれ以上何をやればいいのかわからなかったんですよ。(言い訳)
2次試験の試験地は東京にしたので、試験会場は品川にある国民生活センター東京事務所です。
服装は自由ですが、ほぼビジネススーツでした。
1時間くらい前に品川に着き、隣の「高輪の森公園」で時間をつぶしていましがが、明らかに試験の面接に来たと思われるお仲間が数人いらして、公園のトイレを借りたりしていました。
ちなみにトイレは、試験会場に入ってわかったのですが、面接開始の5分前くらいまで国民生活センター1階のトイレを使わせてもらえます。
国民生活センターの建物には25分前くらい前に入り、受付を済ませ、指定された控え室の指定された場所に座って待ちます。
面接会場は何か所かに分かれていて、面接時間の5分くらい前に係の人が誘導してくれます。荷物は面接会場まで持っていくので、前日や当日泊まりの人など、荷物が多い人はホテルや駅のコインロッカーに預けてきた方がスマートだと思います。前述しましたが面接会場に誘導されるまではトイレに行くことができます。
会議室前では、事例用に、メモする用紙と鉛筆が渡されます。ここには何を書いても合否には影響しません。
面接時間は約20分、2人面接委員の評価(5~1の5段階)の合計点が5点以上で合格です。ということは、1人の評価が2点でも、もう1人に3点つけてもらえれば合格ということです。
いよいよ面接本番開始です。
やはり、初めに受験動機を聞かれます。
あと、何聞かれたかな?覚えてない。(こらっ、これ読んでくれている人の参考にならないでしょ。)でも、最初の面接官の方からは難しい質問はありませんでした。
次に別の面接官から事例について聞かれます。
うろ覚えですが、「相談者は、60代男性会社員。お母さんについての相談。
お母さんが『特売がある』と誘われ出かけた先で、健康器具(健康食品だったかな??)を買ったらしい。お友達もみんな買ったから、自分も購入したようだ。総額は70万円ほど。このような相談があった場合、どのようなことを相談者に対してさらに聞きますか。」という事例でした。
冷静に考えれば相談者に確認すべき事項はたくさんあるのに、「えっ?そんなに細かい設定を示されているのに、さらに聞くことなんてある??」と、ゆうママ、この時は頭真っ白・・・。
沈黙はいけないと思いながら、しばし空白の時間がありました・・・。
なんとか絞り出せー!!と自分に言い聞かせ、答えたのが
・出向いた先は、事業者の営業所なのか、空き店舗をその時だけ借りているような形態だったのか。
・購入したのはいつか。(訪問販売だとしたらクーリングオフができる期間?)
・書面の契約書はあるか。
・「特売がある」と言われたのは、日用品などが買えると思って出かけたのか?健康器具だと告げられていたのか。
・失礼な質問だとは思うが、お母さんに認知症などの症状はないか。
・友人につられて買ってしまったとのことだが、事業者からお母さんが困惑して買ってしまうような行動や言動はなかったか。
実際に相談を受ける時には、こんな法律だけを想定した質問の仕方はNGなんだろうなと後から反省。よくよく考えれば、法律の知識は1次試験で試されているので、2次試験では「相談者に対してどう対応しますか」というコミュニケーション能力が試されているんですよね。
追加で質問されたのが、
「出向いた先の店舗が一時的に借りているような場合はクーリングオフできますか、できませんか。」
「どのくらいの量を購入していれば、過量販売になりますか。」
「クレジットカードで購入していた場合は、何かできることはありますか。」←最初の「さらに何を聞きますか。」の段階で、どうやって支払ったのか、現金なのか、クレジットカードなのか(一括払いか分割か)聞かなければいけなかったよね。
最後に、「事業者から『消費生活センターは消費者の味方ばかりで不公平ではないか』と言われたらどうしますか。」という質問がありました。
これは、「消費者と事業者には情報や交渉力に格差があり、その格差を埋めるため消費者側に手厚くなり味方しているように思われるかもしれませんが、あくまで中立な立場ですということを申し上げて理解していただくよう努めます。」といった回答をしました。
なんとか終了したのですが、事例で頭の中が真っ白になってからずっと緊張しっぱなしだったし、コロナ対策で面接官との距離が遠く、隣のホテルが解体作業をしているせいなのか騒音があって面接官の声がよく聞こえなかったり、散々なまま終わってしまいました。
(面接官が聞こえなかった時は、冷静に「質問が聞き取れませんでしたので、もう1度お願いします。」と対応できましたが。)
失意のまま東京駅に戻り、家族へのお土産に東京駅限定の萩の月(正確には「萩の調 煌」というらしい)が欲しかったのですが、行列ができていて新幹線に間に合わないので断念。ポッチャマ東京バナナ(子供がポッチャマ好きなんですよ)を買って帰宅したのでした。
合格発表は12月下旬です。
合格者には、手続きの書類が一緒に送られてくるということなので、12月25日のクリスマスに郵便局の人がA4サイズの簡易書留を配達してくれた瞬間に、書類が入ってそうだから合格かも・・・・・
無事、合格していました。
最終結果は、実受験者数877人のうち、342人合格。長野県からは12人が合格しました。パチパチパチ。
合格証と一緒におくられてきた「消費生活専門相談員資格 登録簿」を送り、1月に「消費生活専門相談員資格認定証」が届きました。
ゆうママは今の仕事があるので、すぐに消費生活相談員としての職探しというわけではないのですが、消費生活相談員試験の合格証とともに、相談員を募集している自治体などのリストも送られてきます。
国民生活センターのホームページにも各地の相談員の募集がのっていて、全国のどこかでいつも募集をしています。
消費生活相談員の仕事って、経験も知識も必要だし、相談者と事業者の間に立たなければならない心理的な負担もあり、決して楽ではない仕事です。
でも、これからの超高齢化社会や、成年年齢の引き下げなどで消費相談は今まで以上に必要とされる業務になっていくと思います。
「通信講座を受けてみませんか。」と誘ってくれた消費生活センターのAさんにも、「今すぐに働かなくてもいいから人材バンクの登録をしてください。」と言われ、ゆうママも長野県消費生活相談員人材バンクの登録をしたのでした。
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