じょうしょう気流 「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

じょうしょう気流

「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

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別所線の魅力 その5 別所線を題材にした本

 上小地方事務所のY夫です。

 別所線は、大正の時代から地域の皆さんや観光客に親しまれ、また、沿線には田園風景やお寺など文化財も豊富です。丸窓電車や駅舎などは写真によく撮られ、ポスターなどにもよく使われます。そうしたいろいろな面から話題になることが多い別所線ですから、それを題材にした本がいくつも出版されています。別所線の魅力5回目は、そんな本を紹介します。
 (これまでのブログはこちら その1 その2 その3 その4 番外編


別所線の電車に乗って」(すろうらいふ・別所線プロジェクト発行)という絵本は、丸窓電車と沿線の風景を描いた絵と、当時もやはり廃止問題に揺れていた30年以上前に長野大学の学生が存続を願って歌っていた歌詞が載っています。

その歌が収録されたCDも付いています。のんびりした中にも別所線の存続を願う学生さんたちの気持ちが伝わる歌です。

原田泰治さんとさだまさしさんの応援メッセージもあったり、ペーパークラフトの丸窓電車が付いています。

 ところで、原田泰治さんは、日本の原風景ともいえる田んぼや里山、民家、老人や子供、なつかしいバスや電車など、私たちの郷愁を誘う日本の「ふるさと」を描いています。田園風景や古い寺などが多い塩田平は、原田さんの絵の雰囲気そのもののようなところですが、原田さんには塩田平を走る別所線を題材とした「秋の夕暮れ」という絵があり、上田市役所に寄贈されています。この絵の木版画が作られていて、我が家にも飾られています(額入りの絵の写真には真ん中に光が入ってしまいました)。長野市に住んでいた頃に購入しましたが、この絵のほのぼのとした感じがとても癒しになっていました。


 「別所線 町に生きる」(橋詰芳房撮影・柏企画発行)は、昭和40年代から50年代の別所線の電車や駅舎などを写した写真集です。撮影者の橋詰さんが高校から大学時代に撮ったなつかしい写真がいっぱいです。カラーもありますが、ほとんどがモノクロで、なおさら郷愁をそそります。電車では、丸窓電車のほか、これも今は運行していないデハ3300とか丸みを帯びた外観の5000系など、いかにも原田さんの絵に出てきそうな電車ばかりです。また、駅ごとの駅舎や周辺の風景などの写真もあります。地域の皆さんの思い出話などもたくさん載せられており、上田電鉄の社長や「別所線の将来を考える会」の会長さんといった関係者だけでなく、音楽家の黒坂黒太郎さんや柏屋別荘の社長、長野女子短大の副学長さんなど、子供の頃から別所線に乗っていた方々の話しもあります。


 「別所線 歴史さんぽ」(ほホ歩の会著・信濃毎日新聞社発行)は、駅やその周辺の歴史や風景を紹介しています。「ほホ歩の会」は、草野彰夫さんご夫妻がお二人で作られている会で、還暦を前に「末永く健康で過ごしたい」という思いで二人だけの歩く会を結成したとのこと。八木沢駅の近くにお住まいで、この駅を拠点にいろいろ歩いているうちに全駅をスタート地点とした探訪記が出来上がり、本として出版したそうです。別所線に乗って、各駅から歩いて自然や文化財を訪ねるにはうってつけのガイドブックです。建物や風景の単なる解説だけでなく、歴史や言い伝えなども書かれており、読み物としてもおもしろいと思います。別所線の歴史や駅などのデータも載っています。


 「夢と暮らしを乗せて走る別所線」は、「上田小県近現代史研究会」という、この地域のいろいろな歴史を研究し本にして紹介している団体が発行したもので、別所線や、今ではなくなってしまった丸子や青木、真田につながっていた鉄道のこれまでの歴史を当時の世相とともに解説しています。上小地域は、江戸時代から昭和の始め頃まで、養蚕や蚕種(蚕の卵)業、製糸業がたいへんに盛んで、それらを信越線まで運び、首都圏に送るため5本もの鉄道線が開設されました。上田から大屋を通って丸子に行く丸子鉄道が大正7年(1918年)に開業し、その後10年の間に、上田温泉電軌という電鉄会社で、上田-青木、上田原-別所、下之郷-西丸子、上田-真田の各線が次々に開業しました。その後、バスなどモータリゼーションによって乗客数が減り、別所線が残るのみとなりました。その別所線も何度となく存廃問題が出て、その都度地域の方々の努力もあって今に至っています。この本は、別所線の歴史を中心に、これら鉄道線の栄枯盛衰を当時の写真やデータも交えて解説しています。
 この本を発行した「上田小県近現代史研究会」は、教員経験者など地域の歴史を研究しておられる方々で構成している会で、この地域のいろいろな分野の歴史について、これまでに18号のブックレットを発行しています。この本もその一つですが、蚕種や製糸業の歴史、商店街や別所温泉の歴史、上田自由大学など地域の人たちの自治の動き、ため池や飲み水などについてもブックレットになっています。ちなみに、地域政策課のNさんの連れ合いの方もブックレットの執筆者の一人です。

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