じょうしょう気流 「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

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「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

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上小ふしぎ発見!?(その11) ナンジャモンジャの木って?

 暑さにバテ気味のミステリーハンター見習いのKです。

今回はナンジャモンジャの木を紹介します。

6月下旬、某氏から「ナンジャモンジャの木というのが虚空蔵山(こくぞうさん)の山頂にあって、7月の初めに花が咲くんだよね。」と悪魔のささやきが・・・

虚空蔵山(672.9m)については以前このブログで紹介した時少し調べたのですが、ナンジャモンジャの木のことは見た記憶がありません。

ナンジャモンジャの木を調べてみると同じ虚空蔵山でも、坂城町との市町界にある虚空蔵山(1,076.9m)で、以前、Nさんが「上田 道と川の駅」を紹介したブログに写真が載っていた山でした。

ナンジャモンジャの木は、国道18号沿いの塩尻小学校にもあるようですが、ここはやはり山頂まで行くしかないと一念発起し、山頂を目指しました。


 虚空蔵山のナンジャモンジャの木は、山頂から西に少し行った左側にある小さな祠の後ろにあります。
現在の木は、以前、長野県の天然記念物に指定されていた木が枯れてしまった後に、新しく成長したものだそうです。

 1枚目の写真は祠の後ろから撮ったもので、幹に看板が見えます。
2枚目の写真右端の木陰に祠があり、屋根に陽が当たり三角に光って見えます。写真中ほどの大きな岩の左に見えるのがナンジャモンジャの木で、岩を回り込むと近づくことができます。ただし、木の生えているところは崖になっているので注意が必要です。

このナンジャモンジャの木は、長らく同定されずにいたのですが、日本の植物分類学の基礎を築いた一人といわれる故 小泉源一 京都大学教授によって、大正13年にマメ科のフジキ(別名 ヤマエンジュ)であることが明らかになりました。
花は白く、藤のような花であることから、「藤木(フジキ)」といわれるとのこと。また、毎年咲くものではないようです。

フジキは、福島県以西から四国・九州に分布し、本県では南部に多い植物ですが、東北信地方では、虚空蔵山付近の他には見られず、植物地理上貴重な存在とされることから、昭和48年に上田市の天然記念物に指定されています。(*)
   *現在、下水内郡栄村白鳥に「フジキの群落」があることが確認されています。

そして、この木から60mほど山頂寄りの場所(坂城町側になります。)には、この木の種から自生したと思われるナンジャモンジャの木が平成22年7月に発見されています。

祠の近くですれ違った方が、「ナンジャモンジャの木がもう一つあるっていうけど、葉の形とか違うんだよな。」とおっしゃっていました。

その方とすれ違った時は、まだ実生の木を見る前だったので、ナンジャモンジャの木はそれとは別の木ですよとは言えなかったのですが、私も前回、この方と同じように別の木を見て、ナンジャモンジャの木と思い込み写真を撮って帰るという大失態を演じています。ということで、今回が2回目の取材ということになります。

 左の写真は、実生の木を山頂側から撮ったものです。右奥の株立ちの木が私が最初ナンジャモンジャの木と勘違いした木(リョウブ)です。白い花が咲いていたので、これだ!と思ったのですが・・・皆さん出かけるときはしっかり準備をしてからにしましょう。

さて、ナンジャモンジャの木ですが、特定の樹種の名前ではなく、全国各地にこう呼ばれる木があるそうです。枯れたものも含めると、45箇所29種類あるそうです。有名なのは明治神宮外苑などにあるヒトツバタゴで、これは県内でも伊那市や駒ケ根市にあり、6月には白い花が咲き雪が積もったように見えるそうです。

また、東信地域でも、上田市真田町の「本原のアキニレ」(このアキニレですが、DNA鑑定の結果ケヤキと判明し県天然記念物の指定を解除されています。)、佐久市(旧浅科村)矢島地区にあったモミの木(このモミの木は、幹が枯れ倒木の危険があるため平成12年に切られてしまいました。)がナンジャモンジャの木と呼ばれています(した)。

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