2013.11.05 [ 職員のみつけた情報コーナー農産物 ]
上小地域のそば -新そば出た! ダッタンそば祭り- 実演編
農政課のパタリロ・マミネール3世Jrです。
長和町特産のダッタンそばの新そば収穫祭が、10月13日に行われました。そのレポート後半です。かけそばやソフトクリームなどをいただいた前回の「試食編」はこちらです。
試食やダッタンそば加工品の販売のほか、今回のお祭りのもうひとつの目玉が「そば打ちの実演」です。プロの方にデモンストレーションをしていただきました。「信濃霧山ダッタンそば生産者組合」の皆さんのそば打ちの指導もされている方です。
2枚目の写真のように、そば粉も市販されていて、私たちも打つことはできるんですが、これが難しいのです。普通のそば打ち自体、ある程度練習しないと打てませんが、ダッタンそばは、普通の打ち方ではつながらないんです。打つプロセスは同じなんですが、それぞれの作業で普通とは違うやり方をしないといけません。一言で言うと「やさしく打つ」でしょうか。
では、粉に水を入れたところから見ていきましょう。
「水回し」といいますが、粉の一粒一粒に水がまんべんなく行き渡るよう手早くかき混ぜます。決して力は入れません。何回かに分けて水を入れ、かき混ぜます。水は普通のそばよりかなり多く入れます。粒が自然に大きくなってきたら、一つに固めて練ります。普通のそばは、このとき腰を使って力をこめて練りますが、ダッタンそばはやさしく練ります。表面が滑らかになったら、丸くして回転させながら練っていきます。菊の花のようになることから「菊練り」といいます。
次は「のし」です。まず、そばの玉を丸く大きくしていきます。最初は手のひらを使ってある程度の大きさにします。次に、麺棒で上から押し付けるようにして大きくし、その後は麺棒を転がして、表面が滑らかに、かつ、さらに大きくなるようにのしていきます。そして、今度は丸を四角にします。「四つ出し」といって、江戸流のやり方です。戸隠そばのように丸のまま大きくしていくには広い場所が必要ですが、四角にすれば、1つの辺の長さを80cmくらいに固定して、後は麺棒で巻取りながら前にのしていくと、狭い場所でもたくさんのそばを打つことができます。たとえば20人前のそばを打つのに、丸だと1.5m四方ののし台が必要ですが、四角だと1m四方くらいでも可能です。などと余計なことを言っている間にのしが終わって小さくたたんでいます。
次はいよいよ「切り」です。「駒板」というリード役の板を押さえながら大きな包丁で切っていきます。たたむときにそばがくっつかないように打ち粉をたくさん振ってありますので、ここでよく落として「生舟(なまぶね)」というそばの容器に並べていきます。
打ち始めてから20分はたっていないでしょう。私が打てば、この倍はかかります。まだまだ修業が足らないのを実感。
打ち上がった生そばを茹でると、きれいな黄緑色になります。粉の特徴からなのか歯ごたえのある麺になります。確かに苦くないです。同じ品種のダッタンそばをほかで作ると苦くなるというのですから、本当に不思議です。でも、ということは、長和町でしか作れない本当の特産品ですね。
町内では、4つのお店で手打ちのダッタンそばをいただくことができます。町のホームページに掲載されています(こちらです)。ここでしか味わえないそばを是非食べに来てください。
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