2026.04.17 [ 大町保健福祉事務所 ]
大北地域の「輝く☆看護師さん」紹介 vol.7
全国的に看護師が不足しているなか、ここ大北地域も同じ課題を抱えています。
そこで、看護の魅力やこの地域で働く魅力をもっと身近に感じてもらい、進路を考えている皆さんや、大北地域への移住を検討している方にも“看護の仕事”を知ってもらうため、地域の医療現場で活躍する看護師さんを紹介しています。第7回は、市立大町総合病院で活躍する末岡看護師 の登場です。
広島県出身の末岡看護師は、つくば市を経て家族で大町市に移住。看護の仕事だけでなく、農業・林業にも挑戦しながら築いてきた“地域と共に生きる”スタイルについて語っていただきました。
―地域に根ざし、暮らしと看護をつなぐ働き方-
市立大町総合病院 末岡看護師
末岡さんは元々つくば市の大学病院で看護師として働いていましたが、「子育て環境が充実し、自然環境が良い場所で子育てしたい」という思いが強くなり、全国の自治体の移住相談会を訪ね歩いたといいます。最終的に大北地域の雄大な山々の景色に心を動かされ、家族で移住を決意。そこで地域の中核病院である市立大町総合病院があることを知り、働き始めたといいます。

今年2月からは病院併設の介護老人保健施設「虹の家」で入所者さんの健康観察やケアを担当。入所者さんや患者さんなど「さまざまな人生を歩んできた方を看護させていただく中で、その人生の一端に触れられること」が看護師になってよかったと思う瞬間だといいます。「自分の経験では到底知り得なかった価値観や生き方に出会い、まるで追体験するように学びが広がっていく──そのたびに人生の視野が広がったと感じています。」入所者さんがどんな人生を歩み、どんな想いを抱えてきたのかを聞くと、「人生の最終段階を私たちが支えているんだ」と実感し、強いやりがいを感じるそう。
印象に残っているのは、入院中に栄養指導をした糖尿病の患者さんのこと。退院後、近所のスーパーでお会いしたときに「お世話になったね」と声をかけていただき、元気に生活されている姿を目の当たりにされたそう。入院中の姿しか知らなかったからこそ、日常に戻ったその方の明るい様子にとても胸が熱くなり、「この仕事をしていてよかった」と心から思った出来事だったそうです。
「都会では、例えば7日間の入院なら、その7日間だけを看護して終わり、というふうに患者さんとの関係が切れてしまうんですよね。でも、ここで暮らしながら働いていると、地域の中の“ひとつの歯車”として働いている実感があるんです。」
医療を提供するだけでなく、地域包括ケアシステムにより患者さんやご家族、地域全体とつながりながら、その人らしい生活を支えていけることに、この地域ならではのやりがいを感じられているという末岡さん。続けて、「大北地域は、人口減少や高齢化など、日本のこれからの地域医療が直面する課題を先取りしている地域でもあります。だからこそ、地域包括ケアや多職種連携、在宅支援など、これからの時代に求められる看護を実践しながら学ぶことができます。地域医療に関心のある方、地方で力を発揮したい方にとって、大北地域は大きな成長とやりがいのある場所です。」と、この地域での看護の仕事の魅力も語ってくれました。
仕事だけでなく“余暇の過ごし方”が田舎暮らしではとても大切だと感じていると末岡さんは話します。看護師として働く一方で、移住をきっかけに「半農半X」という働き方に興味を持ち、耕作放棄地での田んぼ作りにも挑戦。そこには「家族が住むこの地域を人が住み続けられるような場所にしたい。そのために何か自分ができる取組をしたい。」という思いがあったといいます。(リンク:信州で「農ある暮らし」を始めよう!)

「都会では看護師としてのキャリアパスが定型化されがち。でも田舎では仕事以外の“第3の道”を探しやすい環境がある。もちろん、専業にするにはハードルが高いですが、都会で働いていて、細分化された環境で働く中ではなかなか気付かない、看護師とXという事を気付かせてくれたことで、人生の幅が広がったように思います。若い看護師さんにも半看護師半Xはお勧めします。」
現在4人のお子さんを育てる末岡さん。都会と地方の子育て環境の違いについて「人工物に囲まれて暮らしていた都会での生活と違い、大町市では自然の一部を分けてもらって生活している。自然に子育てをしてもらっているという感覚が強い。」と感じているそう。子どもたちは空気や水のきれいさ、四季の豊かさを感じながら過ごし、鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳など地元の山々も校歌で覚え、身近に感じて育っているといいます。朝、窓を開ければ大自然が広がり、「人間だけで生きているわけではなく、自然の中に住んでいるんだ」という感覚が自然と身につくように感じているそうで、家族での移住を検討されている方へ「子育ての環境としては最高です!」とメッセージをいただきました。

【取材後の感想】
末岡さんの話を聞いて印象的だったのは、“地域に根差し、地域を二足の草鞋で支える”という視点でした。病院での看護の仕事に留まらず、地域社会の一員として、人と暮らしに寄り添う看護。都会では得にくい、人と土地のつながりを感じられる働き方でした。
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