2026.03.27 [ 大町保健福祉事務所 ]
大北地域の「輝く☆看護師さん」紹介 vol.5
全国的に看護師が不足しているなか、ここ大北地域も同じ課題を抱えています。
そこで、看護の魅力やこの地域で働く魅力をもっと身近に感じてもらい、進路を考えている皆さんや、大北地域への移住を検討している方にも“看護の仕事”を知ってもらうため、地域の医療現場で活躍する看護師さんを紹介しています。第5回は、北アルプス医療センターあづみ病院で活躍する 荻原看護師 の登場です。
―急性期医療で学んだ、命と人生を支えるチーム医療-
北アルプス医療センターあづみ病院 荻原看護師
松川村出身の荻原さんは大学では福祉を学び、社会福祉士の資格を取得しながらも、卒業後に看護の道へ進むことを決意しました。急性期病棟で命と向き合い続ける中で実感したチーム医療の力、そして大北地域で働く魅力について語っていただきました。

荻原さんが最初に医療分野に興味を持ったのは、高校時代の野球部での怪我がきっかけ。看護師であるお母さまの背中を見ていたことで、看護師の仕事にも憧れを抱いていたそう。しかし当時はまだ男性看護師の数が今より少なく、「女性の世界に飛び込んでいく勇気がなかった。」と荻原さん。病院の中で活躍でき、医療に携わることのできる社会福祉士の存在を知り、大学では福祉を学び、資格も取得しました。それでも看護の道を諦めることが出来ず、大学卒業後に看護学校へ進学。「遠回りして看護師になりました」と笑います。
現在担当しているのは急性期病棟。消化器、循環器、呼吸器など多岐にわたる診療科が集まる、スピードと正確さが求められる現場です。消化器の手術、心臓カテーテル治療、化学療法、内視鏡治療など内容は幅広く、常に変化する状況に対応しなければなりません。
命と向き合う機会が多く、「患者さん本人もそのご家族も、どういうふうな形で命と向き合い、大事にしているのか。急性期の病棟だからこそ考える機会がたくさんある。看護師になったことで、自分の人生を生きていく上で必要な“命の大切さ”“家族の大切さ”を患者さんやご家族から教えていただいた」と話します。
荻原さんが看護師として強く実感しているのは、「自分一人では患者さんを支えられない」ということ。「様々な職種が一つのチームになって患者さんのことを多方面から支え、一つの目標に向かって協働できること。そのチームの中で自分が働けていることがやりがいに繋がっています。」
介護が必要な高齢患者さんの退院調整も多い中で、共通しているのは患者さんの「うちに帰りたいという気持ち」。訪問看護や訪問介護と連携が重要で、「病院で完結しない看護」の視点を日々体感しているといいます。家族や地域の支えが得られにくく、退院後の生活が難しい患者さんのケースでは訪問サービスの調整に奔走し、その後元気に外来へ来てくれた姿を見ることが出来たという経験が印象に残っているそうです。
多忙な日々の中で「松川村の自然を眺める時間が自分のメンタルケアになっている」と荻原さん。趣味はランニングや登山、温泉巡り。ランニングしてから温泉に入るというのが定番のリフレッシュコース。四季の移ろいを感じながらのランニングの中でも「新緑の時期、山に向かって走っていくときが一番気持良い。緑に吸い込まれそうな感覚になるんです。自然のその時々の表情を感じられるこの場所は本当にいいところ。」と話し、職場の新人にも「仕事を楽しく続けていくために、メンタルの保ち方に目を向けるよう意識して伝えている」といいます。

荻原さんは県外の大学に進学後、松本市、長野市と拠点を移し、現在は出身の松川村でお二人の娘さんを育てるお父さんです。松川村は「子育てをバックアップしてくれている」という実感があり、子育て施設や公園が充実している環境も気に入っているとのこと。今年は隣の大町市で開催されるマラソン大会に親子で出場予定。「子どもと一緒に何かを達成する、やり遂げるという経験がしたい。」と話します。
これから看護師を目指す方には「自分は遠回りしたけど、やっぱりあのとき頑張ってよかったなと思っています。職業を選択するときは常に希望に満ち溢れている状況だけじゃない。不安や悩みを抱えながら進路を決めて行くと思うが、やらないで後悔するより、そのときできることを精一杯やることが大事。」というアドバイスをいただきました。

【取材後の感想】
急性期の現場は厳しさも大きい一方で、チームで力を合わせて患者さんの命と人生を支える尊さを強く感じました。看護師の視点と社会福祉士の視点を併せ持ち「患者さん自身の“こうありたい”という思いを大切にしたい。患者さん主体の医療を提供し、生き方を支えていきたい。」と話してくださったことが印象的でした。自然豊かな環境で心を整えながら働ける大北地域での看護は、技術も人間性も深く磨かれる働き方だと感じました。
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