信州魅力人

信州の魅力、それは長野県内で頑張るつくり手たちの魅力。そんな魅力人の想いをお伝えします

長野県魅力発信ブログ > 信州魅力人 > デイリーフーズ(埴科郡坂城町)取締役副会長 高松宏さん > 長野県で3代続くジャム作り また新しい何かをつくりたくなる

長野県で3代続くジャム作り また新しい何かをつくりたくなる

長野県のすごいものづくりと、つくりあげる人物の魅力にせまる「信州魅力人」。ジャム製造のデイリーフーズ(坂城町)創業者の高松宏さんを紹介する3回目です。

今回、高松さんにお話をうかがった場所は、デイリーフーズ坂城工場の敷地内にある「アップルファーム」と名付けられたお店。ジャムをはじめとしたデイリーリーフーズの商品が購入できるだけでなく、工場でつくられる業務用ジャムをつかった美味しいケーキも販売しています。
地元では有名な「ケーキの名店」。取材当日もにぎわっていました。

―高松さんは本当にこのお仕事が好きなんですね。ジャムを作るということが。

そうですね。何か物を作るというのがやっぱり楽しいですよね。
でき上がったものが売れればうれしいし、ジュール製法のように考えたものが役に立ったり、意外な効果があると、また新しい何かを作ってみたくなりますね。

画像1

―食品であるジャムは美味しいものを作るということが第一だと思うんですが、「ジュール熱」をつかったり「発電素子」を持ってきたり。食品加工に加えて、工学的な知識もスゴイと思いますが、元々のご専門は何ですか。

専門は、何も無いです。私は農学校へちょっと行っただけです。

―すると、自分のアイデアと経験のみということですか。

画像3

そうですね。経験がやはり大きいです。この業界にいるのが長いですからね。
私の前の会社は約20年いましたが、倒産してしまったんです。日本のトップメーカーでしたので、まさか潰れるとは思っていなかった。

倒産する前の会社での経験は大きかったと思います。
例えば、りんごの時期になれば3ヶ月も4ヶ月も青森に行きました。いちごの時期になれば、石垣いちごで有名な静岡県清水市へ行くとか、他にも栃木へ行くとか岡山へ行くとか、九州へ行くとか。
実際にくだものの産地に行って、見てくる。そういう面でいろんな知識を見て吸収したというか、自然と頭の中に入ってきました。ブルーベリーの原料など、若いときは結構海外へも行きましたね。



画像4

結局20年勤めたジャムメーカーが倒産して、会長と2人で相談して「何かやろう」と、デイリーフーズをつくったんです。
何かやろうかと言っても、簡単にできるわけではないですからね。今までやってきたジャムをつくることの延長線で、考えてやるしかないですからね。

立ち上げの最初は、当時ちょうどネクターのジュースがヒットしていました。大手メーカーがつくっているジュースの1次加工の原料処理をやろうと思って会社を作ったんです。

―長野県は、フルーツの加工に良い地域だったんですか?

画像2

長野県には色んな果物がありますからね。いちごに始まって、りんごもあんずも桃もありますし、色んなものがありますよね。そういう意味では、農産加工をするにはいいところです。



―高松さんは地元出身ですよね。お父様もジャムを作っていたとお聞きしたんですが。

そうですね。父もそうですが、祖父の代からジャムをつくっていますので、私で3代目です。(笑)


「食べてもらい、おいしさを分かってから買ってもらいたい。」一般向けのジャムはもちろん、洋菓子屋にもジャムを販売するデイリーフーズにとって、工場内につくられたお店は消費者と生産者を結ぶ重要な場所です。
お店がオープンしたのは1986年。以来、大手食品メーカーの一次加工を請け負う業態から、「開発型企業」で自社製品をつくる会社へと進化してきました。

さらに2001年には農業生産法人も立ち上げています。つくる、売る、だけでなく、原料生産まで含めてトータルでよりよいジャムづくりを目指しています。


―3代続くジャム職人!地域に根差した産業なんですね。
御社の場合は、地元をとても大事にしていらっしゃる。グループ企業の中に農業関係の会社をつくって、高松さん自身、そこから色々なアイデアをもらってきているんですね。さらに、ケーキ屋さんまでつくって、実際にパティシエさんを雇い自分たちの商品を使って消費者に近いところの意見を取り入れる…。このケーキ屋さんも地元で大人気ですよね。

画像5

そうですね。根底には「地元の役に立ちたい」という意識がありますので、そういったことで地元の原材料を使用しています。グループ企業のなかで農業をやっているのもやっぱり、地域にある素材や原料を活かそうと思っているからです。柑橘類以外は、ほとんど信州で採れるわけですから。
もちろん生食で市場に出せるものはいい。でも、実際は市場で売れない2級品や3級品のものが絶対出るわけです。そういうものも有効に使い、無駄にしたくないのです。

私は捨てるというのが大嫌いなんです。生では売れないものでも、使えるものは使って、商品化できるものは商品化したいと思いますね。



―地域の資源ですものね。最後になりますが、78歳になりますが、将来の、夢を教えてください。

夢と言われても、いつも夢を追っかけているからね。(笑)あらためていうと…。今やりたいことでいうと、こういう新しいものをこれからも作っていきたいと思っています。色々考えているものはありますけどね。


「健康志向、本物志向はこれからも高まる」と、高松さん。
あらたに経営者と開発担当を迎え一線からは退いたとはいえ、70歳を超えても情熱に燃える創業者です。
「生よりおいしいジャムをつくりたい」信州・坂城の地で40年続くメイドイン長野のジャム。おいしさへの信念は、これからも続きます。

画像6

LINEで送る

このブログのトップへ

CLOSE