信州魅力人

信州の魅力、それは長野県内で頑張るつくり手たちの魅力。そんな魅力人の想いをお伝えします

これからも技術力で勝負

諏訪湖の北半分をぐるりと囲むように走る中央本線。
ちょうどその北端、下諏訪駅から東へ1kmほどの線路沿いにスギムラ精工の本社工場はあります。現在、売り上げの多くを占める自動車部品のプレス加工。部品製造の海外シフトが進む中、「日本でやっていきたい」と、社長の杉村さんは言います。
昨年末から工場の改築工事を始め、間もなく新しいプレスの機械も導入します。
ハイブリッドカーや電気自動車など、業界も大きく変化する自動車産業。「今がチャンス」と語る杉村さんに、「ものづくりのこれから」についてうかがいました。

これからも技術力で勝負

-新しい技術も開発しているとお聞きしましたが…

DLB工法と言います。D:ドゥループ(=ダレ)、L:レス(=なし)、B:ブランキング(=せん断)の略で、日本語にすると「ダレなしせん断加工」です。
プレス加工ではどうしても、金属の角が丸まってしまう「ダレ」と、反対部分には金属がそりかえる「バリ」が出てしまいます。ダレが大きければ大きいほど、そこは別に後で加工が必要になり、コストや時間がかかってしまう。だから、ダレを極力少なくした部品を作れるプレス技術を開発しました。

-新しい技術で、新しい市場も開拓ですか?

電気自動車など、クルマの構造や仕組みが大きく変わっています。残る部品もあるだろうけど、なくなる部品もあると思います。自動車部品に固執していれば、いずれ部品の心配をしていかなければならないだろうし、また以前のIT機器部品のように、海外に生産拠点シフトしていく話も具体的にある状況なので、違う分野も確実に探していかなくてはならないと思います。

ただ、実はそうした新分野を見据えた活動は、すでに実行しています。新しい工場設備も含め、いい感触を得ている状況にありますね。

-夢や目標をお聞かせください

自分も含めて社員全員が「スギムラ精工があって、会社が伸びていってくれたから自分たちの生活もよくなった」と思える会社にしていきたいです。今はまだその途中で、みんなに苦労ばかりかけてしまっています。
そのためにも、これからも技術力でずっと勝負ができる会社で在りたいと思っています。


現在スギムラ精工では、「究極の」プレス加工を開発した先端技術者の杉村さんは現場から距離を置き、社長として経営に専念しています。
技術開発や、新しい顧客開拓は、杉村さんの2人の弟たちが担当しています。

「製造部長は一番下の弟(32歳)。中学卒業後すぐにプレス技術者として現場で働いています。兄弟で唯一の大卒である2番目の弟(38歳)は業務部長で、技術開発や、新しい取引先との連絡など担当しています」。

「クルマの部品に固執するわけでなく、技術が生かせる新たな分野も取り組んでいきたい」と意欲をみせる杉村さん。「3本の矢」のたとえではありませんが、岡谷の三兄弟が、新しいものづくりの時代を創造しようとしています。

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