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希少動物の赤ちゃんを救え! ~パンダとヤマネ~

巷では6月に生まれたパンダの赤ちゃんが人気をさらっています。

生後2か月経ってパンダらしくなってきたとか、名づけの応募が25万件もあったとか。

私は「上上(シャンシャン)」という名前を考えました。上野で生まれたし、なんやかんや低迷している日本も上向くようにという願いをこめています。(パンダに期待するってのもなんだか切ないですけど。)

パンダが人気があるのは見た目がかわいいからですね。笹をモソモソ喰っているのはのんびりしていていいなあと思いますし、座り込んでいる姿は人間の子どもみたいです。なによりくっきりした白黒の模様は、ぬいぐるみみたいです。

名前もいいですね。「パンダ」って。子どもは弾けるような「p音」(パピプペポ)が好きですから。

パンダも希少動物です。中国では国家一級重点保護野生動物に指定されているそうです。保護活動により増えていますが、現在、飼育、野生あわせて約1800頭です。もし人間が地球上で1800人に減ってしまったらと思うとゾッとしますね。『猿の惑星』みたいです。

本稿では、パンダのように有名ではありませんが、希少種で、かつかわいい動物について紹介します。

 

山に棲む鼠と書いてヤマネ(山鼠)。

ネズミに似てはいますが、顔つきはネズミというよりハムスターで愛嬌があります。

ヤマネは家などに入り込んで子育てをすることがあります。

先日、ある別荘内で、親に取り残されたヤマネの赤ちゃん4匹を保護し、救護ボランティアの西村さんに飼養を依頼しました。(一般の方は野生動物を飼うことはできません。)

 

西村さんはヤマネの生態に詳しいので、簡単に解説していただきました。

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--ヤマネを知らない人も多いと思います。身近にいる動物ではありませんね。

西村:正確に言うと「ニホンヤマネ」です。大陸にもいますが、日本にいるのは固有種です。国の天然記念物に指定されています。

--長野県版レッドリスト(2015)でも準絶滅危惧種になっています。国の天然記念物ですので、県でも、救護する野生傷病鳥獣の対象になっています。 固有種ということは大陸から早く分化したということですか。日本では50万年前の化石が見つかっているとか。そのころはマンモスとかネアンデルタール人の時代ですから、マンモスの足元をちょろちょろ逃げ回っていたかもしれませんし、ネアンデルタール人のペットだったかもしれないと考えると面白いですね。いずれにしても、そのころからあまり進化していないということですね。体が小さいから餌に不足せず、生存競争の淘汰圧を受けないで生きてこられたのでしょうか。ヤマネは、日本中、どこにでもいるものですか。

西村:棲息地は本州、四国、九州ですからほぼ日本中にいますね。

--ヤマネの特徴はどんなところにありますか。

西村:背中に頭から尻尾のつけ根まで黒い線(幅1㎝位)が有り、尻尾には平たく毛が生えています。

--ネズミには尻尾に毛ははえていませんね。ネズミに似ているけれど違う不思議さがあります。 西村さんは、ご著書『森にすむヤマネの話』(2009年、講談社)で、ヤマネの背中の模様には8パターンほどあると書かれています。ひょうたんのように真ん中で細くなっているもの、逆に真ん中で太くなっているものなどがいると。(42頁)ヤマネの模様は結構大味ですね。古い生き物だからでしょうか。

西村:模様のパターンは11種類ほどあるという人もいます。

--ヤマネは大きさはどのくらいになりますか。

西村:大きさは、成獣で全長11センチ前後、体重約20数グラム(夏)、冬眠時には約30グラム前後になります。

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