こんんちは! 農地整備課です。
先日、地元の農業高校(下伊那農業高校 農業機械課)3年生の「水循環の学び」として行われた農業用水を見学する授業に参加する機会がありました。
この取り組みは、昨年度、下伊那農業高校から依頼を受けて参加させていただき、今年で2年目の取組みです。
当日は、松川から取水している伊賀良井の取水部から中流部にかけて各施設の見学をしていただきました。
まずは、井守(井水の管理や水利用調整を行う担当者)さんから水路の全体説明をしていただき、取水ゲートの見学です。
松川は澄んだきれいな河川で、飯田市の上水道の重要な水源(市の7割を占める)にもなっているそうです。
伊賀良井は、環境に配慮して設置された頭首工と呼ばれる施設から取水されています。
次に向かったのは、取水から少し下流に設置された、小水力発電所の現場です。
この発電所は、飯田市の機械メーカーの(株)マルヒが建設したものですが、得られた売電収入の一部は伊賀良井にご寄付いただき、水路の維持管理に活用しているとのことです。
さらに下流に移動します。ここは、取水から1.2kmほど下流に設置された沈砂池です。用水路に流れ込んだ細かい砂をこの沈砂池で貯留し、下流の農地に影響がないよう造られた施設です。環境にも配慮されています。
最後は、この現場です。写真の中央の水路が伊賀良井です。左側のゲートを開くと余水が南沢に流れ出し下流の毛賀沢に流す構造となっています。
伊賀良井の水位が上昇した場合などに使用され防災上も重要な施設とのことです。
今回の見学はここまででしたが、伊賀良井の潤す農地は約300haにもおよび、平安時代から現在まで井守さんのたゆまぬ努力により、脈々と引き継がれています。現在では、農業生産のみならず地域の潤いや憩いの場としても利用されています。
農業用水路の地域とのかかわりや農業以外の様々な多面的効果があることなど、高校生にも興味をもってもらえたらうれしいです。
ご興味ある方は、水路をたどってみるのもおもしろいかも?
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