南信州農業農村支援センターのＨです。

大分県から泰阜村に移住し、薪を炊き、山水を引き、太陽光発電をして、「自然農」を実践されて３年目になる、猪股洋一さんをご紹介します。
猪股さんは、ご夫婦と小学生のお子様の３人暮らし（あとペットの猫が一匹）。

皆さんは「自然農」という言葉を、ご存じでしょうか？
恥ずかしながら私も「有機農業」や「自然農法」は多少の知識があるつもりでしたが、「自然農」は初めて聞く言葉でした。

簡単に説明させていただきますと、「有機農業」は化学合成農薬や化学肥料、遺伝子組み換え技術を使わない農法です（JAS有機農産物では、使用が認められている化学合成農薬もあります）。
「自然農法」はたい肥等も含め一切の肥料・農薬を使わないだけでなく、耕すこともせず、本来の植物が持つ能力を最大限に引き出して栽培する農法です。

しかし、植物が本来もっている力を利用して行う「自然農法」では生産性が低く、「業」として実践することはとても難しいのが現状です。

平成元年ころ、川口由一さんは、その「自然農法」を改良し生産性が向上するように体系化し、「自然農」として提唱しました。
「自然農」「川口由一」などで検索すると、いくつもの動画を見つけることができます（記録映画なども作成されています）。
川口由一 2004 自然農法実践家 「自然に沿って生きる」⇒　https://www.youtube.com/watch?v=8d2XogJg_OE
持続可能な農業「自然農」（川口由一）⇒　https://www.youtube.com/watch?v=SFsaQ0nFE44
記録映画冒頭「自然農 川口由一の世界 1995年の記録」⇒　https://www.youtube.com/watch?v=M7qTrxZAMNs

「自然農」の基本的な考え方は…
「耕さない」「肥料・農薬を使わない」「草・虫を敵にしない」の3点。

【「自然農」では、草を利用して農作物を育てます。支柱の右側にはズッキーニが育っています。】

【植わっているズッキーニの周囲だけ、草を刈ります。】