2017.03.14 [信級玄米珈琲・炭農家うえの 植野翔さん]
玄米珈琲×山里ビジネス vol.2
植野さんが信級に引っ越してきたのは真冬のこと。まず始めたのは、炭焼きの手伝いでした。そこから「信級玄米珈琲」が生まれます。
炭焼きの窯の余熱から生まれた「信級玄米珈琲」
- 信級へ来たときは、真冬だったんですね。
冬なので特にやることもなくて。関口さんが炭焼きをやっていたので、お手伝いしながら教わることができればと思っていました。でも、関口さんからすると、給料を払えるわけでもなかったので、「手伝うんじゃなくて、自分の窯を作れ」と言われて。それで一緒に作ることになりました。関口さんは、黒炭を作っていたんですが、以前は白炭を作っていたんです。
窯作り作業
- 白炭?
炭は、黒炭と白炭があります。白炭のほうが、技術が必要で、ちょっと職人魂をくすぐるようなところがあって。関口さんも若いころは白炭を作っていたんですが、需要がなくなって。でももう一度作りたいという気持ちがあったところに、ちょうど僕が来たので、白炭の窯を作ることになりました。
- 黒炭と白炭はどう違うんですか?
黒炭は炭化した後に窯全体を閉じて、酸素を入れないことで冷やしていくんですが、白炭は最後に窯の外に出して灰をかぶせて一気に消します。白炭は窯が熱い状態で炭を出すので、すぐに次の炭材を入れて、連続して作っていきます。
- 休みなく、ずっと作り続けるんですね。
焚き付ける手間が省けるのはいいんですが、続けて焼くのはなかなか難しくて。何もせずに冷やしてしまうのももったいない、ってところからできたのが「信級玄米珈琲」なんです。
- 余熱を利用して。
以前、「炭焼きのシーズン最後に、余熱で焼いた魚を食べるのがおいしい」というのを本で読んだことがあったので、何か活用できるんじゃないかと思ってはいました。関口さんも、黒炭窯の中に玄米を入れて焼いたものを煎じて飲んでいたので、それもヒントになりました。玄米を焙煎して作る玄米コーヒー自体は他社の製品にもあったので、まず試しに作ってみたんです。そうしたら結構おいしくて、「これならいける!」と。
- そこから試行錯誤して?
焙煎方法はいろいろ試しましたが、1年目で玄米コーヒー自体はできたんです。そこから名前やパッケージを考えました。現在の「信級玄米珈琲」は実は3代目。最初は、信級の奥に長者山という山があって、関口さんの屋号にもなっていたので「長者」って名前に、その後は「ISANAコーヒー」という名前にしたこともありました。イサナはクジラの古い名前で、このあたりは、大昔は海で、セミクジラの化石が出たことや、クジラ=黒白、という色も合っている気がして付けたんですが、普通のコーヒーと思われることが多くて、説明が面倒で(苦笑)。
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