信州魅力発掘人 信州に魅せられ、活動する人たちの言葉には「信州の魅力」が凝縮されています。信州の魅力を掘り下げ、それを語る「信州魅力発掘人」。山の強さ、美しさ、厳しさ、素晴らしさを知る人たちが「山の魅力」を伝えます。

信州魅力発掘人

信州に魅せられ、活動する人たちの言葉には「信州の魅力」が凝縮されています。信州の魅力を掘り下げ、それを語る「信州魅力発掘人」。山の強さ、美しさ、厳しさ、素晴らしさを知る人たちが「山の魅力」を伝えます。

元プロスキーヤー×スノーリゾート vol.3

- 最近は、外国人も増えましたか?

上野さん)
増えましたね。戻ってきて店を始めたころはそんなに多くはなかったですが、3年目くらいから右肩上がりで。10年前は一人も見ないという感じだったので大きな変化ですよね。オーストラリアからのお客さんが多かったんですが、最近はアジア圏、シンガポールや中国の人も増えてきました。

- 外国人の事故なども、ニュースで聞きます。

上野さん)
ニュースになると、ワッと広まってどうしてもそういう印象が強くなるんですが、外国人のお客さんは自分の身は自分で守るという感覚を持っているように感じます。遭難して救助が必要になることもありますが、最低限の装備はしていることが多いです。アジア圏はスキーの技術があまり高くない人が多いので、無茶なことはしないですね。どちらかといえば、日本人のほうが十分な装備もなく、無茶なことをする…ということがあるように思います。

- バックカントリーなどが問題に上がることもあります。

上野さん)
啓蒙活動は僕らも含めてもう少し、していかなければいけないかなと思います。自分たちと接しているお客さんには入ってはダメな場所などもきちんと情報を伝えています。地道な活動ではありますが。

マナミさん)
とにかく規制をするというだけでは、解決しない問題ですよね。「ダメ」と言われる場所に魅力を感じてしまうのは、大人も子どもも一緒で(苦笑)。個人のモラルの問題も大きいと思います。

上野さん)
長い目で見ると、育成事業もその一つになると捉えています。どこが危ないとか、何が必要かということを子どものころから知っておくということも、大切ですから。

- 楽しさだけではなく、難しさ、危険な面も伝えていく。

上野さん)
僕たちの取り組みは、シンプルで地道なことなのかもしれません。やりたいと思った人に対して、レンタルで気軽に道具を使えるようにして、楽しむために必要なことを教える。その入り口になるような情報と、実際に楽しむときのアドバイスを、これからも広く伝えていきたいです。


二人のお子さんは現在、スキーもスノーボードも楽しんでいるとのこと。「あまり決めずに、とりあえずやりたいことをやってみてほしい」と上野さんは話します。信州の暮らしに欠かせない雪。その雪の魅力を感じることができれば、子どもも大人も、もっとスノーアクティビティを楽しめるのかもしれません。

PROFILE
1981年、野沢温泉村生まれ。2歳でスキーを履き、小学校中学年ごろから本格的な競技スキーを始める。大学卒業後にプロスキーヤーとして活躍。2010年シーズンに、故郷へ戻り「Compass Project」をスタート。プロジェクトの情報発信基地となるショップ「COMPASS HOUSE」を構え、フリースタイルスキーの普及やさまざまなスノーアクティビティを提案している。

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