2016.03.02 [信州大学教育学部 森林生態学研究室 准教授 井田秀行さん]
ブナ林×大学准教授 vol.2
1996年、長野県自然保護研究所への就職を機に、信州に移住した井田さん。長野へ来て衝撃を受けたことがあったといいます。それは一体…?
ブナと人の関わりを知りたい、森の楽しさを伝えたい
- 就職のタイミングで長野へ?
そうです。ちょうど長野オリンピックの前で、その関連で森林生態の調査などをやっていました。自分の時間もあったので、ちょっとこっちのブナ林はどうかなと思って見にいってみたんですが、広島とは全然違うんですよ。
- どんな違いが?
同じブナ林なんですが、一番衝撃だったのは、家の裏山や里山にブナがあるってことです。それでびっくりして、調査を始めたんですが、進めるにつれて、もっと研究したいという思いが強くなってきちゃって。
- やっぱりブナが気になっちゃうんですね。
研究したいというのもあったんですが、自分がやっていることをもっと広めたい、皆にも知ってほしいという気持ちが強くなってきました。何か、博物館や大学のような、人に伝えるようなことを。
- それで、大学の先生に。
2000年から昨年度までは、志賀高原の研究室で、研究や授業をしたり、観察会を開いたりしていました。同じ時期に、長野市から飯山市に引っ越しました。飯山はブナもたくさんあるし、雪に対しての憧れもあったので。
鍋倉山山頂にて
- 実際に暮らして、どうですか?
子どもたちも楽しんでいるのでいいんじゃないでしょうかね。しめ縄作ったり、そば打ちをしたり、地域の人たちに聞いて、いろいろ教えてもらっています。最近は皆で一緒に、米作りも始めました。雪の積もり方は半端ないですが…。でも、「平成18年豪雪」(2006年)を経験して、雪にも慣れたように思います。こういうのは、自分の経験値を上げて、自然との知恵比べみたいなものですね。
地域の方たちとの稲刈り作業
雪に埋もれる井田さんのご自宅
- 今は、古民家暮らしで。
はい。今は、古民家の研究もしています。飯山で暮らし始めてから、古民家はどんな木材を使っているのかに興味があったので調べてみたんです。そうしたら…何とブナなんですよ!身近にある木を利用しているんですね。
このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら
営業局
TEL:026-235-7249
FAX:026-235-7496