2015.03.29 [八ヶ岳山岳ガイド協会(茅野市)名誉会長 米川正利さん]
さまざまな人たちの手で育まれた「山を楽しむ環境」
- 皆さんの協力があって、環境が整ってきたんですね。
黒百合ヒュッテでは、クラシックの生演奏も行っているのですが、それもお客さんの協力で実現したものです。北穂高小屋がオーディオ装置を入れてレコード鑑賞会を開いていて、どうしても真似したいと思っていました。ところがなかなかうまくいかなくて。そこで生演奏だったらどうだろうと考えていたときに、NHK交響楽団のフルート奏者が来て、「山ってこんなに楽しいのか、じゃあやろうか」ということになった。それから30年以上、ずっと続いています。
- 山でクラッシックの生演奏とは、とても贅沢だと思います。
演奏会をするようになってから、今度は他の山小屋の人たちが聞きに来て、「これは素晴らしい。うちでもやろう」となって、今ではいろいろなところでやっているみたいですよ(笑)。
北、南、中央アルプスと、親しく訪ねていくという米川さん。「自分の世代の人たちは懇意にしていたので。そういう人たちが集まると、やっぱり自分のところの山は自分の縄張りという感じがあった」と振り返ります。次回は、山小屋以外のさまざまな活動についてもお伺いします。
PROFILE
1942年、長野県諏訪郡下諏訪町生まれ。母が始めた「黒百合ヒュッテ」を引き継ぎ、以降、登山者に親しまれる山小屋づくりを目指す。2005年に息子たちに経営を委ねるが、蓼科・八ヶ岳国際自然学校や八ヶ岳スーパートレイルクラブなど、山にまつわる幅広い活動を続けている。
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