2023.03.15 [ 計量検定所 ]
計量女子の計量検定所日記「春は1t分銅の季節です」
こんにちは!計量女子です。
3月に入り、最低気温がプラスになる日が増えて少しずつ春の訪れを感じるようになりました。
俗に「春は出会いの季節」「春は別れの季節」などと申しますが、長野県計量検定所では
🌸春は1t分銅の季節です🌸
大型はかり(トラックスケール)の検査に使う1t分銅などの大型分銅は、屋外での使用が多いため、どんなに丁寧に扱っても徐々に錆びて質量が変わってしまいます。
そのため、毎年冬から春にかけて錆を落として塗装を塗りなおし、質量を再確認して次シーズンの使用に備えます。
2年前のこのブログで分銅の精度確認を紹介しましたが、質量の調整は「校正する分銅」と「校正する分銅と同じ質量を持った基準となる分銅」を用意し、両者の質量を比較するという方法で行います。
分銅が大きくなってもやることは同じなのですが、質量が増えると質量比較器(マスコンパレーター)のひょう量が大きくなり、また1t分銅は人力では動かせないためフォークリフトで載せ降ろしを行います。
1t分銅の質量の基準となる分銅は、1t分銅より等級(実は分銅にも等級があります)が上の20㎏分銅50個。
これをまず人力で質量比較器に載せます。
基準分銅の質量を確認中。
次に、基準分銅を人力で降ろし、1t分銅をフォークリフトで質量比較器に載せます。
塗装が終わり、黒地に「1t」という金文字が誇らしげに輝く✨立派な1t分銅です。
1t分銅の質量を確認中。
基準分銅との間に、規定以上の質量のずれがあったようです。
その場合は、分銅の象眼(ぞうがん)を開けて…
料理に使う柄の長い玉杓子のような道具で、小さな鉛玉を出し入れして質量を調整します。
再度計量した結果、どうやら規定の質量に近い値が得られたようです。
写真では省略していますが、この後は
→1t分銅をフォークリフトで降ろして何もない状態(ゼロ点)の質量を確認
→20㎏分銅50個を手作業で載せて質量を確認
→20㎏分銅50個を手作業で降ろして1t分銅をフォークリフトで載せて質量を確認
→1t分銅をフォークリフトで降ろしてゼロ点の質量を確認
→再度20㎏分銅50個を手作業で載せて質量を確認
→20㎏分銅50個を手作業で降ろしてゼロ点の質量を確認
…という手順を経て、ようやく1t分銅は合格\(^o^)/となりました。
計量検定所の仕事が、体力勝負💪かつ忍耐の積み重ね😨であることがお分かりいただけたでしょうか。
笑顔ある暮らしのために くまなく計量
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