廃棄物の不法投棄防止対策の効果的な手法を研究するために、平成26年2月28日松本合同庁舎において松本地域廃棄物不法投棄防止対策協議会の不法投棄防止対策研究会を開催しました。
はじめに、協議会の事務局である松本地方事務所環境課から、今年度の不法投棄状況を説明しました。
松本地域における平成26年1月末時点での不法投棄発見件数は637件であり、昨年度同時期の634件とほぼ同程度の件数となっています。
各自治体等において、不法投棄対策を講じているものの、なかなか不法投棄の撲滅には至らない現状であり、より効果的な対策な状況にあります。
続いて、不法投棄対策の成功例を、国土交通省千曲川河川事務所松本出張所からご紹介いただきました。
今年度は松本市のマスコットキャラクターである「アルプちゃん」を活用した看板を設置し、ソフトなイメージで訴えたところ、これまで不法投棄はされていないということです。
「アルプちゃん」のかわいい顔が、心理的に不法投棄をとどまらせているという、非常にユニークな内容でした。
続いて、塩尻市生活環境課から、環境省中部地方事務所からカメラを借りて設置した実例を紹介していただきました。
不法投棄現場を撮影するためには、動きに反応するセンサーの感度や方向をうまく調整する必要があることなど、実務的な内容をご紹介いただきました。
監視カメラの設置を検討している自治体には、参考になる内容でした。
次に、松本市環境業務課から、監視カメラの設置を検討するにあたって、県内の監視カメラを設置している市町村の状況を情報提供していただきました。
それによると、監視カメラの設置は、実際に撮影できることに加えて、不法投棄の抑止効果があることなどがわかりました。
最後に、生坂村住民課で購入した監視カメラをお借りして会員のみなさまに実物を紹介しました。
このカメラは野生動物を撮影するための機器であるとのことですが、非常に小型・軽量で、赤外線フラッシュにより暗闇でも撮影でき、比較的安価であることを理由として購入されたとのことです。
実際に約7m離れたところに置いて撮影したところ、不法投棄行為者の顔や、車のナンバーが撮影できることがわかりました。
不法投棄防止対策として有用であると思います。
不法投棄を撲滅するためには、「捨てられない環境をつくる」ことが重要です。この環境づくりのために、今後もより一層効果的な対策方法を研究していきたいと思います。
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