長野県内で農林水産省の「ため池百選」に選定されたものの中から、今回は県の南部に位置する飯島町の「千人塚城ヶ池（せんにんづかじょうがいけ）」をご紹介します。

「千人塚城ヶ池」は、昭和11年に造られた農業用の温水ため池で、用水をいったんここに貯水して日光で温めてから、下流の水田約200haに配水しています。

実はこの池、戦国時代にこの地に築かれたという「北山城」の空堀を利用して造られたものなんですよ。
また、このあたりが「千人塚」と呼ばれるのにはこんな“いわれ”が…。
天正10年（1582年）、武田の勢力下にあった北山城が織田の軍勢に攻め込まれ壮絶な戦いの後に落城した際、その戦いで亡くなった多くの人の亡骸や武具を埋めて塚としたという言い伝えがあり、そこから「千人塚」と呼ばれるようになったというものです。でも、この戦が実際にあったのかどうかははっきりしておらず、なぜ「千人塚」と呼ばれるようになったのかは、いまだに謎なんだとか。

池の周囲には散策路があって、春には桜、初夏にはあじさい、秋には紅葉と、四季を通じて美しい景色を楽しむことができます。特に残雪の中央アルプスを背景に眺める満開の桜は、本当に美しいですよ。

地域の人々のいこいの場にもなっている「千人塚城ヶ池」。池のすぐ脇には、ボリュームたっぷりのおいしい「ソースかつ丼」が食べられる食堂もありますよ♪
皆さんもぜひ一度この池を訪れてみてはいかがでしょう。

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