2010.12.09 [■アレ☆これ☆信州]
Vol115■とく☆とく信州 松本一本ねぎ
信州では、昔から地域固有の食文化とともに育まれてきた「伝統野菜」が、各地で生産されています。地域の人々の努力によって脈々と伝えられてきたこれらの野菜は、日頃私たちが食べ慣れている野菜とは違った魅力と価値を持っており、いわば“信州の財産”とも言えるものです。
現在、県が「信州の伝統野菜」として選定している野菜は58種類。その中で一定の「地域基準」と「生産基準」を満たす「伝承地栽培」認定を受けているものが35種類。
この「伝承地栽培」認定を受けている伝統野菜のいくつかについて、これから順次ご紹介していきたいと思います。
今回は、長野県の中央部に位置する松本市の「松本一本ねぎ」です。
「松本一本ねぎ」は、古くから松本地方で栽培され、江戸時代には徳川将軍家の正月料理に用いられたり、関東・中京方面への土産・贈答品として珍重されていました。群馬の「下仁田ねぎ」と同じ加賀群に属する品種で、肉質が柔らかく、甘みと風味が豊かなねぎです。
最大の特徴は、ご覧のとおりのこの「曲がり」。春先に植えたねぎを真夏にいったん抜いて、一本一本手作業で植え替えることにより、この「曲がり」ができるんですよ。
暑い中での作業はとても大変ですが、この作業によって、かたい外側の葉が枯れて中心部から新しい葉が生まれ、やわらかくておいしい白い部分の長いねぎになります。さらに、10月下旬頃霜にあうことで、甘みが一層増すんです。
オススメの食べ方は、何と言っても「鍋料理」。このねぎが持つ「柔らかさ」と「甘み」がきわだちます。また、刻んで「ねぎ味噌」にするのもいいですよ♪
生産に手間と労力がかかること、市場で形の整ったものが好まれるようになり、このねぎの特徴である「曲がり」が敬遠されるようになったこと等の理由から、年々生産量が減り、ほとんどが自家用として残るだけになってしまっていた「松本一本ねぎ」。
数年前から、“伝統の味を絶やしてはいけない”“地元のおいしいねぎをもっと広く知って欲しい”という地元の農家の方々の取り組みによって、今また元気を取り戻しつつあります。
地元のJAやスーパーで購入できますので、皆さんも、ぜひ一度「松本一本ねぎ」を味わってみてください!
☆「松本一本ねぎ」の料理レシピ等、詳しくはこちらをどうぞ
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