2010.05.27 [コラム]
Vol89■初夏の信州で楽しむバラの祭典
夏を思わせるような暑い日があるかと思えば、肌寒い日もあり、陽気の安定しない今日この頃ですが、信州ではバラがこれから見頃を迎えます。
信州のバラといえば、長野県の北部にある中野市の一本木公園が有名。
5月29日(土)から6月20日(日)まで開催される「なかのバラまつり」は、年々盛り上がりを見せているイベント。期間中、園内では約2000株もの色とりどりのバラが咲き誇ります。
バラが咲き誇る一本木公園。連日さまざまなイベントが行われる。
一本木公園の魅力は、650種という品種の多さですが、そのなかでも注目して欲しいのが「シックナカノ」という品種。
これは、一本木公園を通称「バラ公園」と呼ばれるまでにした、ある高校教師が開発した品種なんです。
その人の名は黒岩喜久雄さん。
授業中でもバラの話を熱心にしていたという名物教師だった黒岩先生は、退職と同時に長年かけて収集した174種180株のバラを一本木公園に寄贈し、さらにそれから10年間ボランティアでバラの世話をされたのだそうです。
そんな黒岩先生の姿とバラの美しさにひかれるように、地域の人や行政が一体となってバラ公園としての整備を進め、現在のようなかぐわしい香りあふれる公園へと姿を変えたんですよ。
黒岩さんが交配して生まれたシックナカノは、薄紫色で遅咲きなのが特徴
品種の豊富さや規模の大きさで、今や10万人もの人を引き寄せるこの公園では、バラまつりの期間中、苗木の販売はもちろん、切りバラコンクールやフラワーアレンジショーなどイベントが盛りだくさん!
また、昨年からは、英国園芸の第一人者であるケイ山田さんによるイングリッシュガーデンもオープンしていますので、バラと庭園の美の共演をぜひご覧ください。
現在のイングリッシュガーデンの様子。6月10日前後に見頃を迎え、バラで埋めつくされる。
なかのバラまつりについてはコチラ≫(パソコン用)
一本木公園についてはコチラ≫(パソコン用)
【お問合せ先】
中野市都市計画課
TEL:0269-22-2111
もう一箇所、バラの名所としてご紹介したいのが、「軽井沢レイクガーデン」。
軽井沢レイクニュータウン内にあるイングリッシュローズと山野草が楽しめる庭園で、宿根草などの季節の草花も楽しめるんですよ。
この庭園は、「バラの貴公子」として知られるローズグロアー・大野耕生さんが監修したもの。レイクニュータウン内にある池の浮島部分やほとりに沿って、400種、約4500本のイングリッシュローズが咲き誇っています。
手前と奥で高さを変える工夫がされていて、どの花も美しく観賞できるようになっている。
6月25日(金)から28日(月)まで「ローズパーティー2010」が開催され、大野耕生さんのガーデンツアーなど、バラを楽しむさまざまなイベントがあります。
庭園の雰囲気はまさに英国。このとっておきの空間で、時を忘れて花とたわむれてみてはいかがでしょう。
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