い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

い~な 上伊那

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暖かな師走に 【井月さんのこころ146】

 年の暮れに詠まれた井月さんの句を紹介します。

    行き先に困り果たり年の坂  井月

 以下、この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、

 年末はどこも忙しい。お正月の準備。さすがの井月も寄るのを遠慮。この寒さに寝るところがない。「行き先に困り果てた」ことは長い放浪のうちには多かろうが、告白はこの一回きりだろう。二十数年前井月は颯爽と登場、深い学識、達筆の俳諧師として田舎の俳人達を驚かせた。が、生業をもたず弊衣の井月に、円熟社などの俳諧指導者は批判的であった。

  (年の暮・冬)

 もう一句。

    もちつきのどさくさ酒の燗冷し  井月

 以下、この句についても、竹入弘元先生の評釈を引用させていただくと・・・、

 旧暦十二月末、お正月に向けてどこの家でも幾臼も餅を搗く。早朝から一家総出。神に供える鏡餅をとり、切り餅に伸し、寸刻のゆとりもない。

 井月が訪問してもまともな応対はできない。囲炉裏の一角に邪魔にならないように座って、家人の働きぶりを見ている。それでもと家人がついでくれた酒、適温なんちゅうものじゃない。燗冷ましともなんとも。

  (餅搗・冬)

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 ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」でもち米を探して、1万円の寄付金で10kgのもち米を送っていただき、十数年ぶりに餅つき機を蔵から引っ張り出して、御餅を搗きました。公民館の床の間に一升餅のお供えを飾り、どんど焼きで子供たちに振舞うのが代々続く休戸耕地総代の役割なのです。

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 23日(水)天皇誕生日の祭日、休戸耕地では公民館分館行事として正月に向けて注連縄講習会を開催しました。今年は、忙しかったのか8人と参加者が少なめでした。
耕地総代として、公民館の玄関と床の間に飾る注連縄やおやすを編みました。

  おやす編み待つ申歳やおんばしら   青巒

 今週の結びは、愚良子先生のこの句です。

 「春日愚良子句集」から

  木枯に鍋の味噌汁澄んでゆく  愚良子

 

  今年も一年間お世話になりました。よい歳をお迎えください。

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