い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

い~な 上伊那

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青田に風渡る頃【井月さんのこころ65】

 井月さんは、

  夕影の入日にそよぐ青田かな  井月

 とも詠んでいますが、まだ今は「植田」の季節、稲苗が一斉に風に靡いて、夕日に水面が光っています。

  植田苗入日かがやく水面かな  青巒

 さて、今年のNHK大河ドラマは「軍師官兵衛」ですね。
 「水五訓」という言葉を聞いたことがありますか。
 豊臣秀吉の天下「取り」に貢献し、徳川家康から天下「盗り」を怖れられたといわれる軍師・黒田官兵衛(黒田如水)が説いたとされる人生訓です。
 「水五則」とも云われます。
  一、自ら活動して他を動かしむるは水なり
  一、常に己の進路を求めて止まざるは水なり
  一、障害にあい激しくその勢力を百倍し得るは水なり
  一、自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるの量あるは水なり
  一、洋々として大洋を充し発しては蒸気となり雲となり雨となり雪と変じ
    霰(あられ)と化し凝っては玲瓏(れいろう)たる鏡となり
    而(しか)もその性を失はざるは水なり

 官兵衛は、秀吉の九州平定に貢献し豊前中津を治めることになりますが、秀吉から警戒されていることを知ると、嫡子の長政に家督を譲り「如水軒」と名乗って隠居してしまいます。
 関ヶ原の戦いでは、長政の調略もあって東軍が勝利し、官兵衛も傭兵を集めて手薄となっていた九州を島津以外は制覇してしまいましたが、家康の停戦命令を受け入れ、その後の恩賞等も辞退してしまいます。
 ここが、大久保長安(大久保家)と明暗を分けて、その後も存続した黒田家の「水の如き」自在さですね。
 大久保長安については、遡回その61を参照してください。

 この「水五則」は、治水利水検討室で治水・利水ダム等検討委員会の事務方を務めていた頃に、教わりました。これが旧・建設省の河川局長室に掲げられていたのだそうです。中央省庁の再編(平成13年(2001年)1月)に伴い、建設省が、運輸省、国土庁、北海道開発庁と統合されて、国土交通省に変わった直後の頃のことでした。
 当時、姪の婚礼のスピーチで使わせていただきましたが、月日が経つのも早いもので、その姪の子どもたちも今や小学生になりました。

 叔母の満中陰(四十九日)法要が、7日(土)にありました。

  叔母逝きて早や大練忌梅雨に入る  青巒

  夏心と戒名 母偲ばるる      朴翠

  郭公や朗らかなりし叔母の声    青巒

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