2014.02.14 [ 商工観光課 ]
E7系に試乗しました!(マニアック話題編)
商工観光課のNです。
先日開催された北陸新幹線(長野経由)新型車両E7系の試乗会については、既にDOGさんから紹介されています(こちらをどうぞ)ので、私からは関連するマニアックな話題を御紹介します。
美味しそうなかつサンドでしょ。え?試乗会とどういう関係かって?
すみません。これは、試乗会の大宮からの折り返しの車内で配られた軽食です。「陸地珊瑚礁地下浸透海水」という、沖縄の珊瑚礁で濾過され地下に長年溜まっていた海水で仕込んだ豚かつだそうです。ぶ厚いのに柔らかい一枚物のロースかつで、とても美味しくいただきました。でも、北陸新幹線(長野経由)とどういう関係なのでしょうね。
さて、本題。
車体のデザインや車内インテリアについてはDOGさんが詳細に紹介していますので割愛させていだきますが、一番驚いたのは、グランクラスやグリーン車ならともかく、普通車でも全座席分の電源コンセントを設置していることです。これは新幹線では初めてだそうです。
電源コンセントは、窓際の席は窓側の足元に、通路側の席は前席の下部に設置されています。グリーン車やグランクラスは各座席の肘掛けのところにあります。
ところで、この「AC100V 60Hz 2A」の表示を見て、皆さん何か気付かれましたか?
やっぱり長野や北陸を走るから60Hzなのか・・・ってそうは簡単ではありません。
新幹線には、架線から2万5千Vの交流電力が供給されています。日本で供給されている電力は、東日本が50Hzで西日本は60Hzとなっており、現在の長野新幹線はその両方を通るので、車両はそのどちらの周波数にも対応できなくてはならないのです。
他の新幹線では途中の周波数切り替えはありません。山陽・九州は60Hz、東北・上越は50Hzです。東海道新幹線は50Hz区間も走りますが、新幹線には周波数変換所を経て60Hzに統一して給電されています。
ですから、現在の長野新幹線「あさま」の車両E2系は、新幹線で唯一周波数切り替えに対応したハイテク車両だったのです。周波数切り替え区間は、軽井沢-佐久平間にあるそうです。東京側の50Hzと長野側の60Hzの両方から絶縁された区間を設けて、列車全体がその区間に入った瞬間に周波数を切り替えるのだそうです。しかも、その間も車両のモーターは高速で回転を続け、乗客には周波数切り替えを全く感じさせません。う~ん、すごい技術。
ところが、これが北陸新幹線(長野経由)となって金沢まで行くとなると、事態はもっと複雑になります。
新潟は東北電力管内のため上越妙高-糸魚川間で再度50Hzに切り替わり、富山、石川は北陸電力管内のため糸魚川-黒部宇奈月温泉間で再度60Hzに切り替わるのです。
つまり、新型車両E7系は、東京から金沢まで行く途中で、50Hz-60Hz-50Hz-60Hzと3回もの周波数切り替えに耐えられ、かつ、どの座席でもAC100V 60Hzの電源を使うことができるハイテク車両なのでした。開発された皆様、お疲れ様でした。
この新型車両E7系は、本年3月15日から東京-長野間の「あさま」に先行導入され、1日7往復運転されます。
関東地方の皆さ~ん、今年の春は、新型車両で信州(できれば上田城跡の千本桜)へ花見にお越し下さい!車内でモバイルOKですよ!
(上田城跡の千本桜)
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