2018.12.17 [ 林務課 ]
上小地域の森林整備について 前編
はじめまして。上田地域振興局林務課のI,Mといいます。
こうしたブログ記事を書くのは初めてですので拙い所もあるかと思いますが、よろしくお願いします。
今回と次回に分けて長和町大門にある保安林の森林整備を紹介していきます。
今回はその保安林の現状を紹介します。
みなさんは長和町大門という地域を知っていますか?
長野県上田市から国道18号に乗り、国道152号(別名大門街道)に入ると見えてきます。
今回の現場は大門街道を白樺湖へ向けて登って行く途中にある本沢線と呼ばれる林道の先にあります。
北佐久郡との山境になっている山でもあります。山の向こう側には女神湖もありますね。
森林の現状ですが、ヒノキとカラマツが群生しており、以前は植林活動も行われていました。
ですが、その後の手入れが間に合わず、木が密集した状態に・・・。
木は狭い中で日の光を浴びようと縦に縦に伸びた結果、ヒョロヒョロになってしまいました。
細く成長した木は幹が折れやすいのは勿論、根の張り方も弱いので、台風が来たり冠雪した時に幹が折れたり根から倒れたりしてしまいます。
実際現場を見ると幹折れや倒木した木がいくつもありました。
酷い箇所はポッカリとそこだけ何も無いような状態に・・・。
植生も貧弱で、現状では土砂災害の防止や洪水・渇水の緩和など森林に期待される機能が十全に発揮できないと考えられます。
そこで、森林本来の機能を回復させるための森林整備が行われることになりました。
イメージとしては下の画像のように一定量の樹木を伐採し、林内に太陽光を取り入れることで土壌の植生の回復を図り、降雨などによる土壌の流出を防ぎます。
また、残した樹木が空いた空間を使って成長し根を張ることで土砂崩れなどの土砂災害を未然に防止してくれます。
幹も太く強くなっていくので段々と台風や冠雪を始めとした自然災害にも強い森林へと成長していく、というわけです。
もちろん1年2年ですぐに回復したり強くなる物ではありません。相手は自然。こちらの都合に併せてはくれません。
5年10年といったスパンで、森林の成長に併せた森林整備を考えていく必要があるわけです。
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