2013.09.17 [ 職員のみつけた情報コーナー自然・花便り ]
セミの抜け殻でわかるもの?
地域政策課のE~COです。
日に日に秋らしくなり、セミの鳴き声も聞かれなくなってしまいましたが、今回はセミのお話です。
セミは子どものころ捕まえましたが、抜け殻は見向きもしていませんでした。そんなセミの抜け殻を探す講座があるというので行ってきました。
その講座は、8月9日に上田市染屋の森で開催された環境保全研究所主催の自然ふれあい講座「みんなで温暖化ウオッチ セミのぬけがらを探せ!」です。
集合時刻の15分前に上田点字図書館の芝生広場に行くと、既に大勢の方が受付を済ませて、暑い中、始まるのを待っていらっしゃいました。この日は、38名の方が参加され、夏休み中ということでしょうか、お母さんやおじいさん・おばあさんと来られたお子さんが大勢いました。
その後、セミの抜け殻を探す染屋の森まで15分ほど歩いて移動しました。広場で環境保全研究所の方から日程や注意事項の説明を受け、共催していただいた染屋の森の会とNPO法人やまぼうし自然学校の方から、会場の染屋の森やセミの生態等について説明を受けたり、抜け殻がたくさん見つかるようにアンテナの感度を高める体操などをしました。
そして、抜け殻探しの前に抜け殻を入れる容器を作りました。きりで穴をあけたり、カッターでペットボトルを切ったり、切り口にテープを張ったりするのですが、日ごろ使わない道具を手にお子さんは悪戦苦闘していました。
容器が完成したらいよいよ抜け殻探しです。でも、最初は、抜け殻は採らずに一人ひとりに配られたマップに抜け殻を見つけた場所に印を付けるだけです。
実家に行った時などよく見かけるので楽勝と思って、私も探してみましたが、なかなか見つけられません。途中、私が探していた場所から「あった!あった!」という声が・・・ガ━━(゜Д゜;)━━ン!森を一巡してみましたが、結局、豊染英(とよそめはなぶさ)神社の周辺でしか見つけられませんでした。
30分ほど探して一旦広場に戻り、発見場所を報告し合いました。やはり、豊染英神社周辺で見つけた人が大勢いました。環境保全研究所の方から、抜け殻を見つけた人は一人占めしないで、見つけられなかった人に場所を教えてあげるよう言われ、3班に分かれ、抜け殻の採取に向かいました。
私は、広場とビオトープ周辺で探すグループに参加しました。広場とビオトープの間にある木の近くで「この近くにありますよ」と言われて探しましたが、わかりません。範囲を狭めてもらってようやく発見!
子供たちがじゃんけんをして抜け殻を採取する人を決めます。ここで見つけたのは泥だらけの小さな抜け殻でした。(後述の見分けでニイニイゼミのものと分かりました。)
その後近くの場所も探しましたが、探していないカミキリムシは見つけたのですが、肝心の抜け殻はなかなか見つけられません。近くにいた環境保全研究所の方が、「ここにあるよ」と子供たちに教えてあげていましたが、そこはさっきまで私が探していたところ・・・(;´o`)トホホ。様子をうかがっていると、次々発見しているようです。さすがプロ!
採取した抜け殻を持って広場に戻ります。今度は、フローチャートを見ながらセミの種類を見分けます。
見分けるポイントは、◆大きさ ◆全体の色と光沢 ◆触角の各節の長さと太さ ◆前脚の太い部分(腿節・たいせつ)の歯 ◆腹部の先端 とのこと。
みんな、ルーペを片手に抜け殻とフローチャートを見比べます。よくわからないものは、環境保全研究所の方などに助けてもらいますが、触角や腿節が途中で折れてしまい見分けることができないものもありました。
このフローチャートは、環境省生物多様性センターのホームページから入手できます。リンク先の6~7ページです。
この日は、83個の抜け殻を採取し、アブラゼミ40、ミンミンゼミ30、ニイニイゼミ8、不明5という結果でした。昨年に比べ、参加者も抜け殻の数も大幅に増えたとのことです。
ところで、セミは日本に32種類、長野県には12種類生息しているそうです。
<長野県に生息するセミ>
ハルゼミ、エゾハルゼミ、ニイニイゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ、アブラゼミ、エゾゼミ、コエゾゼミ、アカエゾゼミ、ツクツクホウシ、クマゼミ、チッチゼミ
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