信州魅力発掘人

信州に魅せられ、活動する人たちの言葉には「信州の魅力」が凝縮されています。信州の魅力を掘り下げ、それを語る「信州魅力発掘人」。山の強さ、美しさ、厳しさ、素晴らしさを知る人たちが「山の魅力」を伝えます。

山×商店主×自転車乗り vol.2

「木曽は自転車で遊ぶには最高!」と「木曽チャリ」のサイトや、店頭などで情報発信をしている川合さん。生まれも育ちも木曽という川合さん自身が、木曽と自転車の魅力に気付いたのは、実は10年ほど前のことでした。

木曽の魅力や、自転車の魅力を知るきっかけをつくりたい

- コツをつかめば難しくないといっても、スポーツ自転車を始めるのはハードルが高い気がします。川合さんはどうしてスポーツ自転車を?

自転車は、ダイエット目的で始めたんです。

- え、ダイエットですか?

ダイエットをしようと思って、ランニングを始めたら、肉離れを起こしちゃって。それで、足に負担がかからない運動なら…ということで自転車を勧められたんです。

- ちなみに、成果は…?

自転車っていうのは、コツさえ覚えたら楽して走れちゃうんですよ。面白いのはいいけど、全然痩せない(笑)

- そこから、自転車チームにも?

自転車を始めたのが2007年で、「レガルスィ イナーメ」との出会いは翌年です。近くのスーパーで、結構本格的なマウンテンバイクに乗っている人に話しかけたら邪険にされて(苦笑)。その後、ガレージで自転車の整備をしていたら、さっきの人が「本当に自転車に乗るんですね」って。ひやかしだと思われてたんですよ。その人がメンバーで、そこからお付き合いが始まりました。本部は中畑清監督が住んでいる山形村にあって、監督の故郷が木曽福島だったのと、僕が駅前で店をやっていたので、木曽プロジェクト事務局を名乗っています。

- チームではどんなことを?

基本はレース活動ですが、中畑監督は各地でレースイベントを開いて、それをきっかけに認知度を高めようとしています。木曽プロジェクトでも、2012年から「開田高原クリテリウムレース」を開いています。

- どんなレースなんですか?

開田高原西野の特設コースを周回するレースです。北端を頂点にアップダウンが繰り返される、過酷なレースです。今年で4回目を迎えましたが、なかなか厳しい現状ですね。

- どのあたりが厳しいのでしょうか?

自転車レースをするとなると、車と同じような条件で道路閉鎖をしなきゃいけなくて、そうなると必然的に人里離れた場所でやらなきゃいけなくなります。すると、観客がなかなかこない。山奥で、選手と関係者が集まって終わり、というイベントになってしまいます。今、日本で開催されているロードレースは、ほとんどそんな状態。唯一例外なのが宇都宮の「ジャパンカップ」くらいです。

- 自転車のイベントは最近、人気があるように思うんですが…。

ロングライドやグランフォンドは、人気があって人も集まります。でも、木曽でやろうとすると国道が絡むので道路使用許可が下りないのと、個人的に気になる点がいろいろあって。

- 気になる点とは?

開催するときには、地元の自治体やボランティアの協力が必要になることが多いのですが、ほとんど持ち出しになるので、最初は楽しくても数年経つと負担になってきちゃう。完全にビジネスモデルとして、商売をしにくるような人たちもいますし…。

- なかなか、理想的な形というのは難しいですね…。

実は、「開田高原クリテリウムレース」の翌日に、ライドイベントをやっています。協力してくれるスポット、飲食店や道の駅を載せた地図を作って、スタンプラリーのようにして回ってもらうというものです。

- オリエンテーリングみたいな感じですか?

「サイクリングオリエンテーション」と言っています。参加者は50人前後で多くはないですが、でも、イベントは「こういう場所がある」ということを知ってもらうきっかけになればいいので。あまり過剰なことは必要ないかな、と思っています。


「サイクリングというのは、パンク修理キットを自分で背負って、弁当持って、道に迷ったら地図で調べて…というところに面白さがあると思うんですよね」と川合さん。「古い考えかもしれませんが」と言いますが、決められた道よりも自分で探した道の方が、楽しさと出会えるのかもしれません。

PROFILE
木曽生まれ。大学進学で上京し、卒業後は東急ハンズでアウトドア担当として勤務。家業を継ぐためにUターンし、現在はJR木曽福島駅前の土産・食事処「川合商店」の経営と、木曽のサイクリング情報を発信するウェブサイト「木曽チャリ」の運営、信濃山形自転車倶楽部「レガルスィ イナーメ」イナーメ木曽プロジェクト事務局を務める。

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