2022.05.25 [ 南信州の食・味・お土産移住・定住 ]
売木村共住ガイドブック「うるぎで一緒に暮らすんだに」「うるぎ村ごちそうBOOK」できあがりました!
南信州農業農村支援センターのHです。
このたび、売木村共住ガイドブック「うるぎで一緒に暮らすんだに」と、「うるぎ村ごちそうBOOK」が作成されました。
この2冊の冊子は、売木村の移住定住推進の一環として、愛知大学中部地方産業研究所との連携で作成されました。
きっかけは、平成30年に売木村と愛知大学の共同研究事業として取り組んだ「村の維持」をテーマにした調査です。
この調査を進めた結果、「売木村はIターン移住者が多いけれど、地元住民との意識の違いも多い」ということがわかりました。
今後も村が移住を進める上で、移住者目線と地元住民目線のずれを、少しでも小さくすることが重要になってくるという結論になり、村内を5つの地区に分け、それぞれの地区に1名ずつの共住推進員が委嘱されました。
その共住推進員の皆さんの実体験などをもとに作成されたのが、この共住ガイドブック「うるぎで一緒に暮らすんだに」です。
そして、この共住ガイドブックの作成が進むにつれ「売木村での生活においては、切り離せない食文化がある」ということになり、別冊として作られたのが「うるぎ村ごちそうBOOK」です。
○売木村共住ガイドブック「うるぎで一緒に暮らすんだに」
売木村は愛知県と境を接する、総人口が500人余(令和4年4月現在)の小さな村ですが、人口の約3割は村外からの移住者で、「移住民」と「地元村民」が共に暮らす村と言えます。
しかし、共住のむらづくりを進めるためには「共住ルール」ともいうべき新たなルール作りも必要だということで、この小冊子には「村についての情報提供や、ゆるやかな(或いは暗黙の)ルール」や、「暮らし方や村民が大切にしていること」などがまとめられています。
「共住とは?」「うるぎってどんなところ?」などの項目で、30頁ほどにまとめられています。
「村民目線」「移住者目線」「地域おこし協力隊目線」「愛知大学の学生目線」など、様々な角度からの目線でまとめられたこの冊子は、売木村に限らず、田舎への移住をお考えの方には、参考にしていただきたい内容となっています。
売木村では、それぞれの地区の新住民の世話役として、5名の方に共住推進員をお願いしています。
新規就農による、移住定住も推進しています。
冊子の作成に携わった学生の皆さんからは、こんな感想が…
○「うるぎ村ごちそうBOOK」
この冊子で紹介されているのは「かしわ餅」「ぼたもち・おはぎ」「五平餅」「おひら」「たかきびのおしるこ」「金山寺」「けいもち」「巻き寿司」「味おこわ」の9種類。
これらの料理は、かつては家庭の中で親から子へ、子から孫へと伝えられ、地域の中では冠婚葬祭や祭りの行事の折に、地域の名人の先輩主婦から若いお嫁さんが学ぶものだったそうです。
今は核家族が多くなり、村で育った子どもたちも都会に住むことが多くなりました。
また、冠婚葬祭の料理も市販のものや業者にすべて任せるようになり、伝統の味を次の世代や地域へ伝える機会もなくなりつつあります。
でも、その一方でこれらの料理は里帰りした子や孫には大人気で「〇〇が食べたい!、〇〇を作って!」とリスエストがあるとのこと。
都会に住んでいる村の出身者たちが、村内でさえ忘れられようとしているこれらの料理を後世に残したいという思いで、この冊子は作成されたそうです。
これらの料理を懐かしく思い出した時にも活用してもらえることを期待したいですね。
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