南信州お散歩日和

南信州は、広い長野県の南端に位置しています。やわらかい方言が使われ、人も土地柄も温かく穏やかな当地域には、 各所に温泉があり、賑やかなお祭りもたくさんあります。 この地域ならではの魅力を職員がお伝えしていきますので、 南信州にどうぞおいでなんしょ!

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日本一の郷土誌「伊那」 ~”学び”の風土 南信州

こんにちは!
商工観光課です。

私たち南信州の住民に長年親しまれている地元郷土誌「伊那」 (伊那史学会発行)その編集発行に携われてきた方のお話を伺う機会がありました。

6/10 高森商工会館で開かれた飯田北倫理法人会のモーニングセミナーにお伺いしました。

伊那史学会主幹 原田 望(のぞむ)氏。私達の大先輩 県職員OBです。(林務部勤務 昭和36年~平成9年)
退職の年に二代目の兄の後を継ぎ、三代目 原田 島村(とうそん)として以後毎月編集、発行を続けられています。


「伊那」は、昭和13年に林 栄氏が出版、その後山村書院、下伊那教育会が引き継ぎましたが、戦時中の昭和19年に一度廃刊となりました。戦後、郷土の偉大な歴史研究家 市村 咸人(みなと)先生等の強い勧めにより、原田 島村氏が復刊、昭和27年8月から発行し、以後62年間一度も休刊することなく毎月発刊を続けています。(写真は開善寺にある初代 原田 島村氏の胸像)


望氏の兄 二代目 原田 島村氏。


郷土学習研究が大変熱心な本県にあっても、月刊でこれほどの歴史がある郷土誌は他に「信濃」「伊那路」の三誌のみ。最も多い時期は月刊5千部に達し、現在も1400名近い会員を擁する本誌は、文字通り日本一の郷土誌!


驚異的な発行部数が全国的にも注目を浴び、過去に文藝春秋や週刊明星等の全国誌で、ご高齢にも関わらず貞夫人と二人三脚で取り組まれる姿が大きく取り上げられたそうです。(80才で毎朝大宮神社の石段を登り滝に打たれ、90才でバイクに乗って配達されるお元気ぶりだったそうです!)

これまでで平安堂の売り上げ1位を何週も続けた、最も売れた号は・・・
昭和22 (1947) 年4月に発生した「飯田大火」の特集号 と


戦後・大火後の飯田を勇気づけ、飯田の名を全国に知らしめた飯田長姫高校 春のセンバツ優勝(昭和29 (1954) 年)の特集号!!!


各村の集落単位にまで35もの史学会があったなんて 恐るべし南信州の人々の学習意欲!戦時中に抑圧された文化の飢えからの解放と戦後の豊かさ が源と表現されていました。(現在も8つの史学会あり)

過去からの文化的風土の影響も。

信毎賞や県知事表彰等を受賞。


島村氏の言葉より
「50年前当たり前だったことが、今は当たり前ではなくなる。人々の頭の中にあった記憶は、書き残してもらわないと消えてしまう。人々の記憶を後世に引き継ぐのは”伊那”しかない そういう思いで続けてきました」

伊那谷において長年蓄積されてきた知的財産・百科事典的存在の「伊那」。会員の高齢化により会員数は毎年減少傾向にあるそうです。地域共通の財産として共有し活用させていただくともに、今後も地域全体で支えてゆきたいものです。(写真は、昨年60周年を迎えた飯田のシンボル”りんご並木”の特集号♥

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