南信州お散歩日和 南信州は、広い長野県の南端に位置しています。やわらかい方言が使われ、人も土地柄も温かく穏やかな当地域には、 各所に温泉があり、賑やかなお祭りもたくさんあります。 この地域ならではの魅力を職員がお伝えしていきますので、 南信州にどうぞおいでなんしょ!

南信州お散歩日和

南信州は、広い長野県の南端に位置しています。やわらかい方言が使われ、人も土地柄も温かく穏やかな当地域には、 各所に温泉があり、賑やかなお祭りもたくさんあります。 この地域ならではの魅力を職員がお伝えしていきますので、 南信州にどうぞおいでなんしょ!

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~南信州と世界をつなぐ橋渡し役海外経験を生かし地域の魅力を発信する~ リチャード・カーショーさん

こんにちは!南信州地域振興局リニア活用・企画振興課のあんずもちと、イザベルです。
今回は、リチャード・カーショーさんにお話しをお聞きしました。


南信州との出会いが人生を変えた
高森町で2026年9月の本格オープンに向けて準備が進む宿泊・文化体験施設「SILKURAアーツ旅館」(通称シルクラ)。その運営を手掛けているのが、イギリス出身のリチャード・カーショーさんです。海外で培った豊富な経験を生かしながら、「南信州と世界をつなぐ場所づくり」に取り組んでいます。
リチャードさんと南信州との出会いは1996年にさかのぼります。オックスフォード大学で歴史を学んだ後、文部科学省のJETプログラム(日本の自治体等に外国人を招き国際交流等を支援するプログラム)に参加し来日。阿智村の中学校で英語指導助手として2年間勤務しました。 歴史好きのリチャードさんによると、南信州の歴史をたどるなら、実は「万葉集の世界」よりさらに古い縄文文化から、「大化の改新後」へと流れがつながる、非常に面白い地域だとか。
実はリチャードさん自身も、イギリスの人口3,600人ほどの小さな田舎町で育ちました。そのため南信州の自然豊かな風景や地域の温かな人間関係に魅力を感じたそう。
「日本語もほとんど話せなかった私を、地域の皆さんが温かく迎えてくれました。30年近く経った今でも、その感謝の気持ちは変わりません。」


阿島傘とリチャードさん

世界での経験を携え、南信州へ                                南信州を離れた後は東京をはじめ、香港、チューリッヒ(スイス)、上海(中国)などで暮らしながら、20年以上にわたりリスク・コンサルティングの仕事に従事。外資系企業のデロイト トーマツではアジア太平洋地域のデジタル調査・電子証拠分析部門の責任者でした。
一方で、「いつか南信州に戻りたい」という思いは長年持ち続けていました。そして51歳で早期退職を決意し、2024年に下條村へ移住。人生の新たなステージとして地域活性化への挑戦を始めました。
その象徴となるのが「シルクラ」です。


SILKURAアーツ旅館の交流・展示スペース

「シルクラ」がつなぐ人と文化
施設名の「シルクラ」は英語の「Silk(絹)」と日本語の「蔵」を組み合わせた造語です。建物は明治時代に絹製品の保管などに使われていた歴史ある蔵で、築100年以上の建物を改修して活用しています。
「歴史ある建物を残しながら、新しい価値を生み出したいと思いました。そして南信州と世界をつなぐ場所にしたいという思いを込めて、『シルクラ』と名付けました。」
施設内には宿泊スペースやカフェ、交流・展示スペースを整備。特に力を入れているのが、南信州の伝統工芸や文化を体験できる滞在型プログラムです。
内容は、久堅和紙の紙漉き体験、水引細工、阿島傘、型染めなど地域の職人による本格的なワークショップで、2泊3日で地域文化を深く体験できる内容となっています。
リチャードさんは、「観光地を見るだけではなく、人と出会い、文化を体験する旅」を提供したいと考えています。
2025年春には海外から参加者を招いてモニターツアーを実施しました。参加者はワークショップだけでなく、職人との交流や地域の暮らしに触れる時間を大いに楽しんだそう。
「職人さんから直接教えていただく時間はとても特別でした。地域の方との会話そのものが大きな魅力になっていると感じました。」


水引細工の体験

30年越しの縁が生んだ地域との挑戦
実は、この活動を支える職人とのつながりには、30年前の縁が生きています。JETプログラム時代に知り合った友人や先生方から紹介を受け、現在の協力体制が生まれています。
「30年前に蒔いた種が、ようやく育って花を咲かせようとしているんです!」
また、リチャードさんはウェブサイト「ビジット下伊那」やSNSを通じ、日本語・英語・中国語で南信州の魅力を発信しています。
https://visit-shimoina.jp 
海外からの旅行者にとって、地方を訪れる際の課題は情報の少なさです。
「南信州には魅力がたくさんあります。しかし外国語の情報が少なく、『何ができるのか分からない』という理由で訪問をためらう人もいます。南信州は遠いなあ、という印象から、遠くてもわざわざ訪ねたいという地域にしたいです。スコットランドのハイランド地方やペルーのマチュピチュも遠いけれど、行く価値があるから旅行者はわざわざ行くので、どうすれば、南信州にわざわざ行きたいと思ってもらえるかを考えているけど、自分一人でできることではないので、地域の皆さんと一緒に考えていきたいです。」
だからこそ、単に観光地を紹介するだけではなく、「半日あれば何ができるか」「2泊3日ならどんな体験ができるか」といった具体的な情報発信が重要だと考えています。
リチャードさんが活動の中で最も大切にしているのは、「地域に昔からあるものを生かしながら、新しい価値を生み出すこと」です。
現在のお住まいも空き家を改修したもので、できる限り建物の歴史や雰囲気を残しながら再生したとか。シルクラも同じ考え方で運営されています。


蔵の2階を眺めるリチャードさん

地域とともに描く未来
そして最後に、地域との関わり方についてこう話してくれました。
「地域のために何ができるかではなく、地域の皆さんと一緒に何ができるかを考えることが大切だと思います。」
自身を一言で表すなら、「南信州と世界をつなぐ橋渡し役」。30年前に受けた地域の人たちの温かさへの恩返しとして、南信州の魅力を国内外へ伝える挑戦は、これから本格的に動き出します!


Richard Kershaw, a British native, is helping connect Southern Nagano with the world through cultural tourism and regional revitalization.
After first coming to Japan through the JET Programme in 1996 and working in Achi Village, he built an international career, eventually becoming the Asia Pacific Head of Forensic Technology. Despite his success across Asia and Europe, he always hoped to return to Southern Nagano.


In 2024, Richard relocated to Shimojo Village and began developing Silkura, a renovated historic storehouse that combines accommodation, cultural experiences, and community engagement. Through workshops led by local artisans and immersive stay programs, Silkura offers visitors the opportunity to experience the region’s traditional crafts and culture firsthand.                 Drawing on relationships that began nearly 30 years ago, Richard collaborates with local residents and craftspeople to create meaningful connections between travelers and the community. He also promotes Southern Nagano internationally through multilingual online content, believing that authentic cultural experiences can inspire visitors to make the journey to the region.Describing himself as a “bridge between Southern Nagano and the world,” Richard is dedicated to preserving local heritage, creating new value from existing resources, and working together with the community to share the region’s unique appeal with a global audience.


Describing himself as a “bridge between Southern Nagano and the world,” Richard is dedicated to preserving local heritage, creating new value from existing resources, and working together with the community to share the region’s unique appeal with a global audience.

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