2011.02.28 [創作染工房 久(飯田市)中島いづみさん]
信頼関係を築くことで、かたちになっていくもの
飯田市の「創作染工房 久」の中島いづみさんが小紋型染めした絹と内山紙を組み合わせたブランド「KINU*WASHI(きぬわし)」を立ち上げたのは2010年10月。伝統を現代のライフスタイルでも受け入れられるようにと試行錯誤しながら開発を進めている中島さんに、引き続きお話を伺います。
手作業の良さを残したい
-中島さんは結婚されてからこのお仕事を?
もともと私はヤマハの音楽講師をしていました。していました、というか今も続けていて、ピアノと歌を教えています。型染めについては、5年くらい前からですね。
ただ、ルーツというか、染めの仕事をせざるを得ないというか、運命的なものがあるのかもしれないと思うこともあるんです。実は、私の祖母の兄弟がみんな、こういう仕事をやっていて。小さいころは祖母に連れられて、染めの工場で遊んだり、県繊維工業試験場(現:長野県工業技術総合センター)にも何度も行ったりしていました。こうして関わるまではすっかり忘れていたんですが、もしかしたらそういう縁みたいなものがあるのかもしれませんね。
-改めて型染めの世界を見て、どう感じていますか?
最近は着物もデジタルの時代で、振袖もインクジェットのプリンターで染めたものが多くて。染めるということは糸まで浸透しているんですが、プリンターは染めるというより印刷。ちゃんと染めたものは染料が糸に絡んでいるので、絹と一緒に動くんですよ。
着物の需要が減って、着物自体もそんな風に変わってきた。でも、だからこそ、手作業の良さを残したいという気持ちはすごくありました。
「KINU*WASHI」は着物のままではなくて、現代に合うもの、身近に取り入れられるものとして表現したかったんです。あまり着物を主張しないというか、連想しないようなものがいいと。さりげなく「あ、これ絹だったんだ」っていうくらいがいいと思って。柄も、和っぽさが主張しすぎないようにして。でも、控えめでも存在感があるところが魅力だと思ってもらえるようなものを作っていきたいと思いました。
信頼関係を築くことで、かたちになっていくもの
B to B だけではなく、B to Cというか…アフターサービスだったりメンテナンスだったり、お客さんの意見を聞いたりというサービスが大事なんですよね。取引先とのコミュニケーションもサービスの一環。今までは業種が違う人と一緒に仕事をすることがあまりなかったのですが、今、いろいろな人と接して、サービスという面でもっと勉強しなきゃいけないと思うようになりました。
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