信州魅力人

信州の魅力、それは長野県内で頑張るつくり手たちの魅力。そんな魅力人の想いをお伝えします

農業以外の道は、考えたこともなかった

もちろん味も自信をもってこだわって作っています。でも、安曇野とか、作っている僕自身の思いとかを全面に出していったほうがいいんじゃないかって。もともと安曇野をアピールしたい気持ちはありましたが、より強くなったというか、武器になるって感じましたね。

-それが「食者如帰」に込められているんですね。

あづみのうか(安曇野市) 浅川拓郎さん

「「食う者帰るが如し」というのは、「消費者の方に安曇野の農産物を食べてもらい、故郷に帰ったかのようなホッとした安心感を味わってもらいたい」という気持ちを込めて作った言葉です。JAの青年部で意見発表することになって、本当に悩みに悩んで、寝ずに考えました。いろいろなキーワードを並べて考えていたときに「これだ!」って。もともとは、老舗旅館を舞台にしたテレビドラマで「来者如帰(来る者帰るが如し)」というのを知って、「これ、『食』にしたらいいなあ」って思っていたんです。自分がもともと持っていた思いにつながるし。それがうまく出てきたというか、つながったというか。

-伝えたいことが言葉になった、と。

そうですね。それで、よりデザインにもこだわりたいと思いました。想いをうまく伝えるにはデザインっていうのも大きな要素。当初は紙袋にシールを貼っただけでしたが、今は小さなパンフレットを米袋に付けています。パンフレットにはどんなところで、どんな方法で、どういう想いで作っているかが伝わるように書きました。お米のファンと言うか自分のファンにもなってもらえれば嬉しい。だからネーミングも良かったなって思います。

人に自分の想いをどうやって伝えていくのか、ということを最近すごく考えます。伝え方が大事だと。今まで、多くの方の力を借りて「浅川さんちのお米」を販売していく中で、向いている方向は間違っていないなって感じているんです。パッケージデザインを変えてからは「お使い物にしたい」って言われることも増えました。安曇野に良いものがあるよって、贈り物として使ってもらって、より多くの人に知ってもらいたいってことを一番、思っていたので。

長野県っておいしいものがたくさんあるけど、それが消費者の方にうまく伝えきれていないというか、商売が下手な部分を感じることがあります。でもそれは、伝え方の工夫でいかようにもなるんじゃないかと思っています。


浅川さんの家には、NHKの「のど自慢」のトロフィーが飾られていました。聞けば、2009年9月の塩尻市大会に出場し、特別賞をもらったとのこと。「父に教わって作った俵を背負って、麦わら帽子をかぶって。上手さじゃ無理だなと思って、インパクト勝負」と笑う浅川さん。安曇野や信州をPRしたいという気持ちがその格好につながったと言います。

のど自慢大会で浅川さんが選んだ曲は、ブルーハーツの「夢」。次回は、安曇野のこと、そしてこれからの「夢」を伺います。


あづみのうか
URL 浅川さんのブログ:http://www.matsuaz.com/azunoo/
旬の味ほりがね物産センター(浅川さんちのお米を販売しています)
住所 長野県安曇野市堀金鳥川2696
電話 0263-73-7002
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