2011.09.14 [ 信州大自然紀行環境保全研究所飯綱庁舎 ]
高峰山(烏帽子火山群の一族)
お盆がすぎて秋風の吹く頃、浅間山の近くの高峰山(標高2106m)で自然ふれあい講座を開催しました。
火山はときには数十万年もの間に少しづつ噴火の位置を変え、最終的に巨大な火山の群れをつくることがあります。高峰山をつくった火山は湯ノ丸高原の烏帽子(えぼし)岳からつづく烏帽子火山群の仲間のひとつです。そしてさらに南にあって現在噴煙を上げている活火山の浅間山も、この烏帽子火山群の仲間で、いわば大きな火山一族の末裔です。今から数十万年前には、南方にそびえる八ヶ岳火山の一族と北の烏帽子火山の一族が互いに雄を競って盛んに火を噴いていたことになります。
高峰火山は古い火山体なので、もうかつての火口の地形は残っていません。けれども山頂の溶岩層の傾きを見れば、かつての火口の位置や火山の様子を想像することができます。
そして氷河期をくぐり抜けてきた古い火山であればこそ、この高原一帯は花の名所になっています。
当日は雨の中、写真にようにたくさんの秋の花々が私たちを迎えてくれました。また高峰山頂にある溶岩の隙間にはツリガネニンジンの仲間のイワシャジンが花を咲かせていました。参加者のKさんは、この場所のこの花が大好きで、年に一度はここに会いにくるのだそうです。この日も元気な姿と再会し、喜んでおられました。
~ 高峯の岩のシャジンがお友だち ~
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